ポリテクカレッジ秋田 パンフレット2021
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秋田職能短大鷹巣技術専門校~学びの思い出と職場の魅力~あきた大好き♥第回は平成年3月に秋田職業能力開発短期大学校住居環境科を卒業し、株式会社太田建築工房に勤務している長内加菜子さんを紹介します。長内さんは大館市出身で大館高校(現・大館桂桜高校)普通科を卒業し、入学当初は授業にでてくる建築関係の用語や実習で使用する道具や機材の使い方に戸惑う場面も多く、ついていけるのか不安もあったようです。しかし現在では二級建築士を取得し、設計部門で自身の夢を実現されています。学校生活で印象に残っていることを伺ったところ、卒業研究を挙げ、現在仕事で設計をする立場から振り返っていただきました。「卒業研究では『小さな家の設計―田舎への移住を考える人のためのトライアルステイ住宅―』というテーマで、移住を考えている人が田舎生活を体験できる短期間型コンパクトハウスを設計しました。間取りのなかに移住を考える人と地域住民とが気軽に対話できるスペースを設けた設計とし、図面や模型での検討をすすめ、デザインソフトを使用してA1サイズのプレゼンボードにまとめました。入社してから沢山のプランを見てみると、お客様の求める住宅はコンパクトだけど利便性とデザイン性の高さを求める傾向が強いと感じます。卒業研究のコンセプトに通じるものがあると思い、今になって卒業研究を見直すと、ここを直せばもっと素敵なものができたのにな、と学生時には気づかなかった反省点が出てきています。現在、私は大館市を中心に新築現場、リフォーム現場の設計、図面作成、その他パソコンに関わる業務について担当しており、設計はほぼ全てコンピューターでプランから構造の検討、お客様に見せるパースまでを作成します。学生時にCAD操作だけでなくデザインソフトの基礎知識まで教えていただいたことで、入社してからもその技術を活かせています。最近ではそのおかげで会社の広告作成などにも携わっており、仕事の幅が広くなっていることは強みです。」長内さんは卒業後も学園祭などの折々に来校して近況報告してくれますが、その話からは仕事の楽しさが伝わってきます。また、自分の経験を交えながら後輩にアドバイスをしてくれる頼もしい先輩でもあります。こういった形で地元で活躍する卒業生と在校生とがつながりを持ってくれることはとても嬉しいことですし、大切にしていきたいことだと思います。最後に長内さんが今、仕事をするうえで大切にしていることを伺いました。「入社して早4年が経過しました。私の会社は注文住宅でお客様のこだわりを追求した家づくりをしている分、一棟一棟の思い入れが強いです。こういう点が素敵だったな、良かったな、と感じた点を学んで次のお客様へ活かしていきます。スタッフは少数精鋭制(笑)なのでスタッフ一人ひとりの意見も取り入れつつお客様との打合せを進めていきます。私はお客様のプランの段階から図面を描いているため、実際に完成した時は嬉しい気持ちになります。建築を学んだとはいっても、会社ではわからないことの連続です。職場や現場のスタッフの中でも〜代の方は少なく、私は他の人と比べればまだまだひよっこなために学ぶことが沢山あります。一番印象に残っているのは、とある大工さんに『誰でも分かる図面を描け』と言われた事です。注文住宅だからこそ、具体的な図面を作成しないといけません。ただ現場の図面を作ったところでお客様がその図面を見て形になったときのイメージが湧かず、完成時に違うとなっては本末転倒です。仕事をする際はこの言葉を第一に図面作成をするように心がけています。」現在、一級建築士の取得という目標に向かって仕事に自己研鑽に努力している長内さんの今後の一層の活躍をお祈りします。住居環境科浅倉卓也設計の作業をする長内さん「誰でも分かる図面」を心がける太田建築工房長内加菜子さん職能短大住居環境科平成27年卒平成31年2月7日 北鹿新聞掲載A Graduate18

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