第40回全国アビリンピック大会報告書
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17技能競技電子機器組立講 評主査 第40回大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため,大会初の無観客により、前回大会と同じ愛知県国際展示場において開催されました。今大会は第10回国際大会への派遣選手選考も兼ねていることから、電子機器組立競技には、過去の金賞受賞者3名を含んだ11名の選手が参加され、展示ホールEにて競技が実施されました。国際大会派遣選手選考を兼ねた、選手の方にとっては非常にチャレンジングな大会であったため、ウイルス感染防止上マスク着用という不自由な状況のなかではありましたが、無観客といういつも以上に静かな中で選手たちはより一層競技に集中して、日頃の練習の成果を競いました。 競技課題は、前回大会の課題から大きな変更はなく、夜間の人の動きに反応する機器を制御する回路を組み上げることです。必要とされる技能レベルは、技能検定「2級 電子機器組立て」課題と同程度となっています。限られた競技時間で、正確に動作することを必須として、電子機器を美しく組み立てなければなりませんので、はんだ付けの技術はもちろんのこと、束線による配線技術、作業段取り、トラブルが生じた際の対処方法などのさまざまな知識と技能、経験が問われる競技となっています。 競技結果については、採点基準に基づき、厳正に審査をしました結果、金賞1名、銀賞1名、銅賞1名、努力賞1名の4名が入賞しました。入賞は各賞1名ずつの順当な結果でしたが、今大会は国際大会への派遣選手選考を兼ねていることもあってか、技能検定2級の合格基準を十分に上回る成績を修めた選手の方が多く、全体的に技能レベルが高い大会となりました。次回大会においても、技能・技術の向上に期待したいと思います。 最後に、本競技を無事終了できましたことは、参加選手と選手を指導されている指導員の方々ならびに愛知県関係者、大会関係者、競技スタッフ、その他多くの皆様のご協力の賜物と、心より感謝申し上げます。櫻井 光広

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