41技能競技表計算講 評主査 全国大会において、単独での表計算種目が行われたのは今回で7回目となりましたが、新型コロナウイルスの影響により、出場を断念せざるをえなかったり、充分な練習時間を確保することが難しい選手も多かったことと思われます。 表計算競技は、課題1(装飾・編集)、課題2(関数式による表の完成)、課題3(データ処理)、課題4(グラフ作成)の4課題で構成されています。これまでの全国大会同様、多くの選手が課題2と課題4で苦戦されていたようです。特に、課題2の関数の設定に手間取ってしまい、他の課題に充分な時間を割けなかったり、見直しをする時間が足りなくなってしまった選手も見受けられました。また、気持ちに余裕がなかったためか、各課題の指示文の読み間違えや見落としなどにより、本来の実力を発揮できなかった選手もいたのではないでしょうか。 課題2では、どのような関数を用いるのが適切か、どの順番で引数を設定するかなどを、指示文から的確に読み取り、それを判断することが重要なスキルとなります。また、課題4では、目的のグラフを完成させるためには、どの範囲のデータをどのような順番で指定していくかがポイントとなります。つまり、表作成・関数設定・データ処理・グラフ作成については、操作テクニックもスキルとして必要ですが、適切な結果を得るためには、どのような考え方で、どのような操作手順で行うかの判断が重要になってきます。このようなことを意識しながら、日々トレーニングを行うとよいでしょう。 末筆となりましたが、今回も無事終了できましたことは、大会スタッフの方々をはじめ多くの関係者の方々のご尽力の賜物と、深く感謝致しております。また、新型コロナウイルスの影響で、残念な思いや辛い思いをされた選手の皆さんの、そのような「思い」が、次のチャンスにつながることを祈念致しております。佐藤 京子
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