第41回全国障害者技能競技大会報告書
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9技能競技講 評主査 佐藤 富子 第41回競技大会は「東京に 光るその技 開く夢」のスローガンのもと、12月17日(金)~20日(月)に東京ビッグサイトで、選手及び関係者のみによる開催、ライブ配信で技能五輪大会と同時に開催されました。 今回の課題はテーラーカラー・長袖・パッチポケット付きオーバーブラウスの製作で、生地は薄手ウール、時間は午前2時間、午後4時間の6時間に設定いたしました。 選手5名はスタートから落ち着いて、淡々と作業を進め、時間内に全員完成しました。久しぶりに完成度は高く、技術の習得に励んでこられたことが、きれいに仕上がった作品から見受けられました。 各選手とも素晴らしい出来栄えで感激いたしました。 金賞をとられた30代の選手は、工程の中で一つひとつ確認し,納得しながら作業を進めておられました。この選手は本番前に「今回は30着縫いました」と話され、その努力が結果につながったと満足されていました。 また、銀賞の60代の方は過去に韓国国際大会に出場の経験があり、さすがに衿と袖は見事に仕上がっていました。 銅賞、努力賞、その他の方たちの注意すべき点は次の通りです。 1、見た目が美しいオーダー仕立てのソフトな仕上がりが求められます。 2、ポイントは表衿と見返しのゆとりの入れ方。衿とラペルの形状、左右のバランスが大切です。 3、袖付けは左右反対方向からミシンを掛けるので、袖のふりにも注意が必要です。 4、アイロン使いでは、蒸気を出して掛けたその部分の蒸気をしっかり取る。中途半端な掛け方は生地が戻りしわになり易いです。 以上の点に気を付けて、次回もご活躍されることを期待致しております。 末尾になりますが、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の皆様には大変お世話様になり、今回も競技大会を無事に務めることが出来ました。 心より感謝と御礼を申し上げます。洋裁

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