第41回全国障害者技能競技大会報告書
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10技能競技FURNITURE MAKING家具41th■ 参加選手数 4名■ 協賛企業等東京都立城南職業能力開発センター 競技課題は、「花台」の製作です。木製の家具は、構造的に大きく分けると、たんす、食器棚などの「箱物家具」と、椅子、ソファなどの「脚物家具」に分けることができます。競技課題の「花台」は、「箱物家具」と「脚物家具」の特徴的な・構造である「板と板の接合」や「角材と角材の接合」の要素が課題の中に・含まれています。のこぎり、のみ、かんななどの手工具や木工機械を駆使して、・図面に基づき正確で見栄えの良い作品を完成することが求められます。 私は、幼少期から兄の影響でプラモデルなどを作ることで、ものづくりが好きになりました。中学部の時に、高等部の先輩方がアビリンピック大会に参加し、いい成績を収める姿を見て、「自分もいつか参加して金賞を取りたい」と決心しました。7月に家具部門の県代表となり、念願の全国大会の出場が決定しました。 毎年、夏休みから練習が始まっていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により9月からの練習になりました。思っていたより競技内容が難しく、当初は夜の8時まで練習するのに体が追い付いていけませんでした。しかし、諦めずに努力を続け、制限時間内に仕上げられるようになり、最後の練習では納得のいく作品が出来ました。 大会会場の東京ビッグサイトは、とても大きく、多くの人々が集まっていて、緊張感もあり上手くできるか不安になりました。本番前夜、両親や友達からの励ましの言葉をもらい、「いい結果じゃなくても、練習の成果だけはしっかり発揮しよう。」と思い、本番に臨みました。 先生から言われていた「平常心」を大事にし、手順、正確さを意識しました。前半は予定時間内に終わったのですが、後半、慣れない機械等を使用することもあり、少し遅れが出始めました。しかし、「平常心」を思い出し、落ち着いて制限時間内に終わらせることが出来ました。脚の仕上がりが上手くいかず、少し悔しかったです。それ以外の課題はクリアしていたので、あとは結果を待つのみでした。 次の日、空港で結果発表の中継を見て、まさかの金賞だったので、とても嬉しかったです。この結果になったのも、もの作りを好きになるきっかけを作ってくれた兄、応援してくれた両親や友達、指導をしてくださった先生方など、周りの皆さんのおかげだと思います。 これからの学校生活や卒業後も、この大会を通して経験して得たことを十分に生かして、色々なことに挑戦していきたいです。金賞受賞者の感想新倉 政亮 鹿児島県家具

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