第41回全国障害者技能競技大会報告書
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13技能競技講 評主査 千知岩 浩一 今回のDTP種目の競技課題は、「競技者が所属する各都道府県の『知られざる観光スポット』紹介リーフレットの制作」でした。 競技者の所属する各都道府県であまり知られていないが、美しさや伝説があり、魅力あるスポットの紹介をするリーフレットの制作として、参加18名の選手で競ってもらいました。社会的にも不安定な状況の中で各選手それぞれに準備に取り組み、持てる力を遺憾なく発揮されたことと思います。 今年度は競技者のデザイン力を問う課題形式として、課題内容のすべてを事前に公表するやり方に変更しました。昨年までは限られた競技時間の中での制作であったため、デザイン案をじっくり検討する余裕もなくイラスト等の制作にも時間をかけることが難しかったのですが、今回は事前に課題内容が提示されたことでじっくりと構成を検討した上でイラスト等の作り込みにも存分に時間をかけることができたため、新たな意欲をもって挑戦ができたことと思います。 近年DTPの傾向としては、印刷物に仕上げるデータ作成の確かな技術と優れたデザインが要求されています。各地域の特色を生かした観光ポスターとして、質・インパクトの付与を念頭に置きながら、自由な発想の下でオリジナリティに溢れた作品が数多くみられたことは、今後に向けても大きな期待が持てると考えています。 今回の競技結果は、金賞・銀賞・銅賞・努力賞が各1名となりました。コロナ禍の中での選手及び関係者のみ参加での開催といった状況にも拘らず、僅差を競い合う高水準の作品が多数並ぶ中で、趣旨を理解しきちんと作り込まれた作品が選ばれた結果となりました。参加者の技術レベルは年々確実に向上しており、今後も楽しみな結果であったことを申し添えておきます。 最後となりますが、競技を無事終了できましたことは、競技専門委員をはじめとした主催者並びに東京都関係の方々の多大なるご支援とご協力の賜物と、深く感謝申し上げます。DTP

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