第41回全国障害者技能競技大会報告書
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15技能競技講 評主査 池田 知純 第41回大会は、コロナ禍の中で選手及び関係者のみの参加により開催されました。機械CAD職種には、2名の選手が参加し競技が行われました。競技時間3時間の中で、選手は部品図と組立図を読図して3次元部品モデルの作成、作成したモデルと配布部品モデルとのアセンブリ作業、部品図・組立図・立体分解図の作図を行います。 課題に取り組むにあたり、選手には機械の構造と動きを理解すること、課題図面を読図し機械製図のルールに則って正確に図面を描くことが求められます。また、効率よく作業をすすめる上でCAD機能を使いこなすスキルが必要となります。 今大会の競技課題は、バイス(万力)でした。前回大会までは、主にCAD操作スキルとトレーススキルを評価する課題でした。本大会では部品点数を少なくし、機械設計の実務的作業に求められる機械製図の知識と機能を実現するための拘束条件を問う内容を新たに加えました。 選手及び関係者のみでの競技でしたが、選手は熱心に最後まで競技に取り組んでいました。競技結果は、銅賞1名という成績でした。受賞作品は、細かなミスによる減点はありましたが部品図・組立図・分解図を完成させました。入賞を逃した選手は、使い慣れていないソフトウェアでの操作に苦心していましたが、受賞者と遜色ない技能を有していました。選手の皆様には引き続き、機械CADスキルの向上と機械製図の知識・技能の習得に努めていただき、次へのチャレンジにつなげて欲しいと思います。 最後になりましたが、選手、選手の付添者、専門委員、競技補佐員、大会関係者の方々のご協力により、無事に大会を終えることができましたことを心より感謝申し上げます。機械CAD

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