第41回全国障害者技能競技大会報告書
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19技能競技講 評主査 櫻井 光広 第41回大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、選手及び関係者のみの参加にて、東京ビッグサイトにおいて開催されました。電子機器組立競技には、例年に比べて少し少ない7名の選手が参加されました。無観客とマスク着用での競技という点を除けば、いつものとおり選手たちは緊張感のある雰囲気の中で競技に集中して、選手全員の方が最後まで諦めることなく、作業に取り組まれました。 競技課題は、前回大会の課題から大きな変更はなく、夜間の人の動きに反応する機器を制御する回路を組み上げることです。必要とされる技能レベルは、技能検定「2級 電子機器組立て」課題と同程度です。限られた競技時間で、正確に動作することを必須として、電子機器を美しく組み立てなければなりませんので、本競技において特に高い技能が求められる「はんだ付け」の技術はもちろんのこと、束線による配線技術、トラブルが生じた際の対処方法などのさまざまな知識と技能、経験が問われる競技となっています。 競技結果については、採点基準に基づき、厳正に審査をしました結果、金賞1名、銀賞1名、銅賞1名、努力賞1名の4名が入賞しました。ここ数年の大会と同様に金賞作品と銀賞作品の得点差は僅差ではあったのですが、金賞受賞作品は採点者を唸らせる完璧な作品というところが印象的でした。リペアも適切で、まったくミスのない作品に仕上げられており、仕様を満たす作品を作り出す技能・技術が非常に優れていることがわかる作品でした。大会に参加される選手の皆さまには、今大会の金賞受賞作品に象徴されるような、要求仕様を満たし、ミスのない作品を仕上げる技能・技術の習得に引き続き努めていただければと思います。 最後に、参加選手と選手を指導されている指導員の方々ならびに大会関係者、競技スタッフ、その他多くの皆様のご協力に心より感謝申し上げますとともに、参加された選手の皆さまの今後のご活躍を祈念いたします。電子機器組立

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