第41回全国障害者技能競技大会報告書
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43技能競技講 評主査 佐藤 京子 昨年に続き、新型コロナウイルスの影響により、充分な練習時間を確保することが難しいケースもあったかと思います。そのような状況下において、今年は33名の選手が参加され、皆さんの努力の結果により、回を重ねるごとにレベルも高くなっていると感じます。 表計算競技は、課題1(装飾・編集)、課題2(関数式による表の完成)、課題3(データ処理)、課題4(グラフ作成)の4課題で構成されています。これまでの全国大会同様、多くの選手が課題2と課題4で苦戦されていたようです。特に、課題2の関数の設定に手間取ってしまい、他の課題に充分な時間を割くことができなかったり、気持ちに余裕を持てず、本来の実力を十分に発揮することができなかった選手も見受けられました。 課題2では、どのような関数を用いるのが適切か、どの順番で引数を設定するかなどを、指示文から的確に読み取り、それを判断することが重要なスキルとなります。また、課題4では、目的のグラフを完成させるためには、どの範囲のデータをどのような順番で指定していくかがポイントとなります。つまり、表作成・関数設定・データ処理・グラフ作成については、操作テクニックも大事ですが、適切な結果を得るためには、どのような考え方で、どのような操作手順で行うかの判断が重要になってきます。このようなことを意識し、最終形をイメージしながら、日々トレーニングを行うとよいでしょう。また、表計算の知識やスキルも重要ですが、設問を的確に把握することや、指示文の見落としをしないことも、基本的な重要なスキルと言えると思います。 末筆となりましたが、コロナ禍の状況においても、無事終了できましたことは、大会スタッフの方々をはじめ多くの関係者の方々のご尽力の賜物と、深く感謝致しております。また、昨年に引き続き新型コロナウイルスの影響で、残念な思いや辛い思いをされた選手の皆さんの、そのような「思い」が、次のチャンスにつながることを祈念致しております。表計算

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