第41回全国障害者技能競技大会報告書
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45技能競技講 評主査 木村 安气子 ネイル施術の競技は昨年同様、ベーシックマニキュア(お手入れとカラーリング)とネイルチップアートの二つの課題で実施しました。コロナ禍でソーシャルディスタンスを取り、選手及び関係者のみの参加による開催で、5名の選手が競い合いました。 前半30分のお手入れは、手指消毒から爪の長さ形と表面を整え甘皮処理を行いました。後半15分のカラーリングは両手に赤マットを施しました。基本スキルの高さと正確さ、サロンワークとしてお客様に満足いただけるかを評価のポイントとしました。ファイリングやルーススキンの処理、カラーリングのはみ出しや塗り残しなどが明暗を分けましたが、ベーシックマニキュアに関しては大きな差異が無かったと言えるでしょう。緊張とプレッシャーがある中で丁寧な施術ができていたと思います。 今大会は、ネイルチップアートのテーマを自由とし、テーマの説明文を添えてもらいました。競技時間は70分。作品がテーマや作文内容と合致しているか、アートの統一性や色合い、ブラシワークや全体のバランス、独創的で華やかな仕上がりなどを評価の対象としました。高得点を得た選手は、テーマと合致し、色彩バランスと繊細なブラシワークテクニックに優れていました。基本的な部分はできていても、最終的な仕上げに違いが出たように思います。 競技の時間管理、作業段取りが良くできた選手は日頃の鍛錬とサロンワークを意識したレベルの高さを感じました。総合的に見て、お手入れとカラーリングはレベルアップしたと思いますが、ネイルチップアートはテーマを自由としたので比較しにくく、テーマとの合致が明暗を分けたように思いました。いつもながら選手の競技に取組む真摯な姿勢がとても印象的でした。今後も益々の活躍を祈念しております。 最後になりましたが、多くの方々のお力添えがあり無事に競技を終了することができましたこと、参加選手をはじめ、ネイル施術モデル、関係各所の皆様方に心より感謝申し上げます。ネイル施術

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