第41回全国障害者技能競技大会報告書
51/156

49技能競技講 評主査 相良 佳孝 パソコン組立の競技は8名の選手で行いました。4時間の競技時間の中で基本的には準備された部品からパソコンを組み立て、完成したパソコンにソフトウェアをインストールして各種設定をする競技です。 今大会のハードウェアの面では、組み上がっているパソコンのCPU、メモリ、SSDなどのパーツを分解し、一部の部品についてはメンテナンスをするというように、分解とメンテナンスの作業が追加されました。これにより、ただ組み立てるだけではなく、部品や配線を取り外す際に無理に力を入れてないか、取り付けネジなど細かい部品も含めて正しく元に戻せているか、ケース内の空気の流れを考慮して配線がまとまっているかなども大切な要素になります。精密機器を扱うことになるのですべての作業で慎重に作業をしなければなりませんし、制限時間があるなかで新規の追加部品を含めて組み立て直すには、どのような順序・やり方で実施していくかは選手により異なり、それぞれのやり方で真剣に取り組まれていました。今大会もWebによる配信が行われていたので、ご覧いただけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ソフトウェアの面ではBIOSを設定し、オペレーティングシステム及び各種ドライバ・ユーティリティを順にインストールしていきます。また、その他にもHDDのパーティションを区切ってデータ領域を確保したり、ネットワークに関する情報を入力したりと様々な設定を行います。 このようにパソコン組立はハードウェアとソフトウェアの両方の知識・技能が必要となる競技になり、参加選手全員が高い技能を発揮されていました。 最後になりましたが、コロナ禍での対応が必要な中、選手、選手支援者、大会関係者のみなさまをはじめ、多くのスタッフのご協力をいただいたおかげで無事に競技を終えることができました。心から感謝申し上げます。参加された選手のみなさまにおかれましては、ご自愛いただきながら、今後もより一層ご活躍されることを祈念いたします。パソコン組立

元のページ  ../index.html#51

このブックを見る