第41回全国障害者技能競技大会報告書
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55技能競技講 評主査 鈴木 皆子 第41回全国障害者技能競技大会は東京ビッグサイトにて、「東京に 光るその技 開く夢」のスローガンのもとに、縫製部門はエプロン製作で、選手及び関係者のみの参加、競技の様子はWeb配信での開催となりました。前大会がコロナ禍で出場を辞退された方、結果に納得できず悔しい思いをした方のリベンジもあり、昨年より3名多い12名で競技が進められました。今大会においてもコロナ禍で十分に練習ができなかった方もいると推察いたします。 競技は午前の部が9時から12時までの3時間、午後の部が13時から14時までの1時間、計4時間でした。整然とした雰囲気の中、ひたむきに取り組む選手達の雄姿を感じましたが、時間が経つにつれ手直しや用具の忘れに気付き焦りが出たり手が止まりがちの選手も見受けられました。立体的な面やアイロン工程時の用具の使い方、テクニック方法、くせ取り作業の仕方、手指の扱い方、フリルのギャザーの寄せ方、縫い代の潰し方、本体に付ける時の配分等に苦戦が見られました。今回の様子を受け、選手と指導者共に今後につなげていただくために、課題仕様に基づいた作業手順や、どの箇所で何の用具を使うか、取扱い方等を細かく決め、積み重ねの練習が必要かと感じました。訓練が今後どのような場面においても強い精神力や集中力の向上へつながると強く感じております。 金賞1名、銀賞1名、銅賞3名と初参加者を含む5名の入賞結果で終わることができ、選手と指導された方の努力とお力添えがあっての賜物だと感じております。技は宝なり継続は力なり、何事にも今大会の気持ちを忘れずにどんな事にも挑戦する気持ちを持って頑張ってください。多くの方が目標に向かって輝き、就労への道が広がる本大会に関わることができたことに御礼申し上げます。 最後に競技スタッフ、大会事務局及び関係者の方々のおかげで競技が円滑に進行できましたことを心より感謝申し上げます。縫製

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