第41回全国障害者技能競技大会報告書
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56技能競技WOOD WORK木工41th■ 参加選手数 12名■ 協賛企業等 私がアビリンピック全国大会を知ったのは、鹿児島障害者職業能力開発校に入校する前のオリエンテーションでした。最初はそれほど強い気持ちではなかったのですが、大久保先生の指導を聞いていくうちに、少しずつやる気に満ちあふれて「挑戦してみたい」、「メダルを取りたい」といった気持ちが強くなっていきました。 そして第2課程に入り、本格的に練習が始まりました。かんな・のこ・のみなどを使う基本的な練習は6月頃から重ねてきましたが、3ヶ月間という短い期間で金賞を取ることができるのか、とても不安で寝付きの悪い日がたくさんありました。ですが、指導をしてくださった先生方や、応援をしてくれたクラスの仲間たちのおかげで、本番まで集中して練習に励むことができました。しかし、練習では上手に出来た日もあれば、上手くいかない日もあり、墨付けで寸法を間違えたり、蓋の留がピッタリ合わなかったりと、たくさん失敗をしました。でも、この失敗があったからこそ、目標に向かって成長できました。また、本番と同じ時間帯での練習を続けてきたことで、緊張せずに普段どおりのペースで落ち着いて作業することが出来ました。 作品に傷が付いてしまったこともあり、成績が発表されるまで、とても不安でした。帰りの空港で、みんなで発表を待ちました。木工は最後に発表されるので最後までドキドキしていましたが、金賞で自分の名前が出た時には、とてもうれしかったです。諦めずに練習を続けてきてよかったです。 指導や応援をしてくれた人たちにとても感謝をしています。今回のこの貴重な経験を忘れずに、自分自身の成長のために努力をし、就職に繋げていけるように頑張っていきたいと思います。金賞受賞者の感想日高 優翔 鹿児島県東京都立城南職業能力開発センター東京都立城東職業能力開発センター 競技課題は「蓋付き小箱」の製作です。家具製作には、「挽く」、「欠き取る」、・「掘る」または「削る」等の基本的作業があります。この作業には、「のこぎり」・「のみ」「かんな」などの手工具を使用しますが、これらを使いこなすことは、・機械作業ではできないような完成度の高い、洗練された製品を作り出す・ことを可能とします。競技課題のうち、箱本体は、部材の長さを木づくりし、・図面を見ながら墨付けを行い、のこぎり・のみで組み手を加工し、仮組み・・目違い払い(板を組み合わせてできる段差をかんなで削る作業)を・行った後、底板取り付け用の・段欠き(角材や板材の一辺を・直角に欠きとること)をします。そして、仕上げ削りの後、釘と接着剤で組み立てて、一部ダボを埋めてから、全体をかんなで削って完成させます。また、箱の・蓋は、部材を仕上げ、面取り・後に、留加工(棒材を45°に・のこ挽きし、かんなで削る)を・施し、全体を平紐で巻いて組み・立てます。表裏の目違いを・払った後、本体との位置決めを・行うための桟を内側に打って・完成となります。木工

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