第41回全国障害者技能競技大会報告書
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57技能競技講 評主査 小林 正道 木工競技は、12月18日(土)東京ビッグサイト展示棟で行われました。コロナ禍での開催のため開会式・閉会式はWeb配信、選手及び関係者のみでの実施となり、競技の模様は、ライブ配信されました。会場入口では、コロナ感染拡大を防ぐため検温・手のアルコール消毒やマスク着用のチェック・ワクチン2回接種やPCR検査済の確認を実施していました。 競技は、午前9時に開始し、昼食休憩をはさみ終了が15時(延長終了時間16時)としています。選手は、手順良く蓋部材の仕上げ・留切り・面取りの順に作業を進め組み立て、次に本体の長手部材・妻手部材(短手)の木取りを行い、三枚組接ぎ墨付け・加工・底板段欠き(作業補助員)・ボール盤による穴あけ・仕上げ・組み立て・底板の削り込み・釘止めを手際良くこなしていました。2名の選手が延長時間に入りましたが、打切り時間前には課題を提出することが出来ました。 木工競技は、12名の参加で行われ、競技課題は、蓋付き木箱の製作です。競技標準時間は、5時間とし、さらに1時間後を打ち切り時間と設定しています。今大会は、課題内容を少々変え、本体部材を長手部材と妻手部材(短手)に選手が切り分け、木づくりを行うようにしました。提出課題の評価は、加工精度、できばえ、作業時間、作業態度の4項目で行い、減点数の少ない方が上位となります。競技の結果は、金賞1名、銀賞1名、銅賞3名で、金賞は、ほぼ完璧な出来栄えでした。銀賞・銅賞についても高得点で、技術のレベルが上がっていることを実感しました。 昨年から、コロナ蔓延防止に伴う施策でかなり練習にも支障があったと思いますが、選手と指導者が一体となり練習を重ねた結果が表れていました。最近は、2年3年と続けて同一施設からの参加者が増え、指導者の技術が向上しているようです。日頃から研鑽を積まれ競技大会に参加された選手の皆様及びサポートされた方々に敬意を表します。木工

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