技能競技DTP 今回のDTP種目の競技課題は「自治体によるUターン・Iターン促進のためのポスター制作」でした。ひとつの自治体を『故郷としての側面』と『魅力ある移住先としての側面』の二つの視点で捉えるシリーズ広告です。単にポスターとしての完成度を高めるだけでなく、二つの作品が対をなすようにグラフィックやコピーで表現するというクリエイターとしての企画力、創造力を問う課題としました。 昨年同様、課題は事前公開とし、イラストや写真などの素材の持ち込みを可としたことで、フォントやロゴマークなどの精度の高い作り込みや写真の絵コンテまで考えて撮影された方など今回も13名の選手それぞれに創意工夫が見られた作品となりました。特に課題のポイントであるシリーズ広告としてのデザインは、グラフィックで違いをつける、色味で違いをつける、あえて同じレイアウトにこだわる等、各自の表現方法に個性が発揮され、完成度の高い作品が■ったことは審査員一同、驚きとともに感銘を受けました。 競技結果としては金賞・銀賞・銅賞・努力賞各1名を選ばせていただきました。結果的には■差の争いになりましたが、3時間余りの競技時間をフルに使い切れていない方もおられたことも事実で、事前の準備の大切さとデザインを完成させるための段取り、プランニングの差が成績に現れたように感じます。ともあれ課題を自分なりに解釈し各々の個性を表現された競技者の方々には敬意を表したいと思います。また、競技後の講評会にも多数の競技者が来られ、熱心に講評を聞いていただきディスカッションすることができました。現状に満足せず向上心を持ち続けることが成長の糧となります。早くも来年が楽しみになるような時間を過ごさせていただきました。 今回は、競技委員の選任から準備、本番まで機構のスタッフの皆さんと協力しながら極めて円滑に行うことができました。深く感謝申し上げます。11大野 謙治講評主査
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