第42回全国障害者技能競技大会 大会報告書
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技能競技ビルクリーニング 第42回全国障害者技能競技大会は、コロナウイルスの感染が比較的落ち着いている状況を鑑み、久々の有観客での開催となりました。ビルクリーニング競技は45都道府県45名の選手が参加し、会場は終日多くの来場者がお越しになり熱い視線が降り注ぐ中で展開されました。 又、今大会は3年振りに従来の2課題に戻し、非常にタイトな運用の中での競技実施となりました。選手たちは、床材の特性や資機材の基本的な取り扱い方を踏まえた上で、与えられた競技エリア、決められた競技時間という制約された環境の中で、全国大会に向け日ごろ培った個々の練習の成果を、自分なりに思う存分発揮し、「わざと技」のぶつかり合いとなりました。会場にお越しになられた観客の皆様は「こころ震わす」情景をご覧になり熱い思いが込み上げてきたのではないかと思料します。又、指導者をはじめ関係者の皆様は、「送り出した地元の選手が一番だ」と想いを新たにされたことではないでしょうか。様々な要素を含んだ採点基準を基本に審査された結果は、金賞1名、銀賞2名、銅賞3名、努力賞1名、合計7名の選手が、この栄誉に輝きました。しかし、惜しくも受賞を逃した多くの選手の皆さんの競技姿勢は、多くの人たちの心を打つパフォーマンスだったと思います。皆さんは胸を張って次の課題に向けてスタートしていただきたく思います。今大会で1点申し上げておきたいことがあります。それは、競技時間は早い方が「有利」と勘違いされているように感じられますが時間は作業が終了した結果です。技術や知識が伴った方法で適切に実施された時間こそが適切な生産性となり、お客様に喜んでいただけるサービスという成果が生まれると思います。時間を求めすぎると作業が雑になりがちですので注意していただきたいと思います。又、閉会式直後に行われた「講評」において、行き届かない点がありましたこと、この場をお借りし深謝申し上げます。最後になりましたが、感染禍の中でも会場にお越しになり応援をしていただいた観客の皆様やタイトな運用の中で開催された今大会を、ほぼタイムスケジュール通りに進行していただいた「競技補佐員」の皆様の大きなご協力に感謝申し上げます。主査33北山 克己講評

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