技能競技製品パッキング 僕が大会に出たのは“目立ちたい”という思いからでした。職場には金メダリストが2人もいるし、教われば簡単にメダルが取れ、みんなが僕に注目してくれると思ったのです。 恥ずかしい話ですが、僕はその日の気分や思い込みで仕事をするところがあり、指摘されれば“○○だから出来ていなくても仕方ない”と自分に都合のいい理由をつけて過ごしていました。練習でもそうなので一向に上達せず、宮城大会で制限時間内に課題が終わらなくても、練習をしていればそのうち出来るようになると思い込んでいました。 全国大会の練習は、そんな僕の仕事に対する姿勢や品質への考え方に正面から向き合う時間になりました。決められたルールを守り、自分の都合ではなく品質を優先すること、そしてそれを続けること、それを理解したときに“自分は出来ているつもりになっていただけ”ということにやっと気が付きました。 出来ない理由を探すことをやめて “出来るようにするために、どうする”に気持ちを切り替えたら、自分でも驚くほど出来ることが増えました。僕の“目立ちたい”は “自分の品質を見せに行く”という思いに変わり、大会本番は日下史上最高のパフォーマンスで挑むことができました。それだけで満足なのに、金賞だなんて嬉しすぎます。 仕事に必要なスキルがギュッと詰まったこの競技に出会えて本当に良かったです。そして競技を通じて僕を成長させてくれた方々に感謝しています。僕はこれからも現状に満足せず日々の仕事の品質にこだわりながら、また、出場できることを目指します。 応援して下さった皆さん、本当にありがとうございました。 競技課題は、商品を梱包するための箱や緩衝材の組み立てと、それぞれの組み込みです。今回の競技では、段ボールでできている小箱、中箱、化粧箱、そして2種類の緩衝材を組み立て、それらを一番大きな外箱に組み込んだものを4箱作ります。 競技課題① 緩衝材の組立・結束【25セット(5束)】 異なる2種類の緩衝材をそれぞれ5個ずつ組み立て、紐で結束します。緩衝材の出来栄えだけでなく、結束する際の紐の位置や強さ、緩衝材の並べ方や向き、結束方法などがポイントになります。 競技課題② 小箱・中箱・化粧箱・外箱の組立・組込・セットアップ梱包【4梱包(4箱)】 商品を使用して、実際の梱包作業を行います。小箱・中箱・化粧箱を組み立て、外箱に緩衝材を組み込んで化粧箱を固定します。お客様に届ける最後の工程となるため、見栄えと決められた製品がセットされているかが重要なポイントとなります。金賞受賞者の感想34■ 参加選手数 21名■ 協賛企業等日下 幸憲宮城県PACKING製品パッキング
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