第42回全国障害者技能競技大会 大会報告書
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技能競技表計算 昨年に続き、新型コロナウイルスにより様々な影響があった状況下でも、今年も33名の選手が参加されました。皆さんの努力により、回を重ねるごとにレベルも高くなっているようで、昨年よりも制限時間内に全ての課題を完成できた選手も増えたと感じました。 表計算競技は、課題1(表の装飾・編集)、課題2(関数式による表の完成)、課題3(データ処理)、課題4(グラフ作成)の4課題で構成されています。例年と比較すると、課題1で手間取っていた選手が多かったように見受けられました。また、例年と同様に、課題2で苦戦されていた選手が多く、関数の設定に手間取ってしまい、他の課題の作成に充分な時間を割くことができなかったり、気持ちに余裕を持てず、本来の実力を十分に発揮することができなかった選手も見受けられました。 課題1では、表作成において、書式や数式のコピーに関し、セルの絶対参照/複合参照の理解がポイントとなります。課題2では、どの関数を用いて、どのような順番で引数を設定するかなど、設問から的確に読み取ることが重要なスキルとなります。課題3ではデータベースに関する理解、課題4では、グラフ作成に関する理解が必要となります。つまり、表作成・関数設定・データ処理・グラフ作成については、操作テクニックも大事ですが、適切な結果を得るための考え方、操作手順の組立てが重要になります。さらには、表計算の知識やスキルに加え、設問を的確に把握し、指示文の見落としをしないことも、重要なスキルと言えると思います。このような点を意識して、表やグラフなどの最終形をイメージしながら、日々トレーニングを行うとよいでしょう。 末筆となりましたが、コロナ禍の状況においても、無事終了できましたことは、大会スタッフの方々をはじめ多くの関係者の方々のご尽力の賜物と、深く感謝致しております。また、充分に実力を発揮できず、残念な思いをされた選手の皆さんの努力が次のチャンスへとつながり、さらにレベルアップされることを祈念致しております。主査41佐藤 京子講評

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