第42回全国障害者技能競技大会 大会報告書
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技能競技写真撮影 私はデザイン系の専門学校を卒業して写真館に就職し、現在は報道関係の職場に勤めるプロ9年目のカメラマンです。同じく発達障害を持つ妻からの紹介で数年前にアビリンピックの存在を知り他の競技で2度全国大会に出場していたのですが、一度もメダルを獲れたことがなく全国のレベルの高さを痛感していました。「写真撮影」が競技になったと聞いて「これなら絶対いける!」と意気揚々と去年、全国大会に出場しました。しかし緊張や興奮からか自分の技術力を見てほしさが先行してしまい課題に沿わない箇所を出してしまいました。作品自体は好評価でしたが結果は努力賞すらいただけず悔しい思いしました。大会後にSNSで他県の選手から「絶対にあなたが金賞だと思っていた」というメッセージが届くこともありました。今年は「余計な事をしない」を肝に銘じ、落ち着いて冷静に最後まで競技することができました。そして無事に金賞を獲ることができました。最近は「SNS映え」という言葉が使われカメラマンはキラキラしたイメージがあるかもしれませんが、私が最初に勤めた写真館は「昭和の体育会系」という言葉がぴったりで、お叱りを受けながらとても厳しく過酷な仕事をたくさんこなし、経験を積んできました。苦しかった修行時代ですがその全てが報われた瞬間でした。しかし私はアビリンピックにおいて日本一で終わるつもりはありません。いずれ世界大会に出場し世界一のカメラマンになることを本気で目指しています。そのために必要な努力・技術・経験は全て誰にも負けません。もうすぐプロ10年目、これからもより一層精進していく所存です。キヤノンマーケティングジャパン株式会社アドビ株式会社 2020年の愛知大会から写真競技が再開され本大会で3回目となります。回をかさねる毎に競技内容が高いレベルになっています。 内容は以下のとおりです。幕張メッセをパンフレットやホームページ上で紹介することを想定して、同展示場を知らない人が「行ってみたい!」と思うような魅力的な写真を撮影します。これにより、写真撮影における基本的な技術や総合的な構成力等を競います。<撮影内容(被写体)の例>・幕張メッセ外観・幕張メッセエントランス、インフォメーション、カフェ、ショップその他の造形物など金賞受賞者の感想44■ 参加選手数 11名■ 協賛企業等井門 仁哉愛媛県PHOTOGRAPHY写真撮影

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