第42回全国障害者技能競技大会 大会報告書
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技能競技パソコン組立 パソコン組立競技は7名の精鋭選手で行われ、日頃培った高度な技能を競い合いました。競技は、午前2時間・午後2時間の計4時間の競技時間の中で、準備された大小様々な各種コンポーネントやパーツを用いてパソコンを組立て、完成したパソコンにソフトウェアをインストールして各種設定をするといった内容でした。 今大会の競技ポイントですが、ハードウェアに関しては、グラフィックボードをCPUとは独立させた通常のオンボード構造としたことにより、マザーボード上のスペースが狭小化され、その他のパーツを要領よく取り外し・取り付けをする必要がありました。CPUクーラーは、取り付け方式がネジ式ではなく構造が複雑なワンタッチ式となり、選手の皆様は構造を確認しながら、慎重に取り付けされていました。SSDはM.2としたため、コンポーネントやネジが小型化し、装着技能の難易度が高くなったと思います。これらが相互に関係して、全体的なバランスを考えた手先の器用さが必要となりました。その他は従来と同様、部品や配線を取り外す際に無理に力を入れていないか、取り付けネジなど細かい部品も含めて正しくもとに戻せているか、ケース内の空気の流れを考慮して配線がまとまっているかなどがポイントになりました。ソフトウェアに関しては、BIOSを設定し、オペレーティングシステム及び各種ドライバ・ユーティリティを順にインストールするものでした。その際に、HDDのパーティションを区切ってデータ領域を確保したり、ネットワークに関する情報を入力したり様々な専門的設定スキルが必要だったと思います。 このようにパソコン組立はハードウエアとソフトウェアの両方の知識・技能が必要となる競技になり、参加した選手全員が高い技能を発揮されていたと思います。 最後になりますが、コロナ禍での対応が必要ななか、選手及び関係者の皆様のご協力をいただいたおかげで無事に競技を終えることができました。心より感謝申し上げます。参加された選手の皆様におかれましては、今後より一層ご活躍されることを祈念いたします。主査47三田地 健二郎講評

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