第42回全国障害者技能競技大会 大会報告書
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技能競技木工 木工競技は、11月5日(土)快晴の中、千葉県幕張メッセで開催されました。コロナ禍での開催のため、開会式はライブ配信で、閉会式は、各競技メダル受賞者の紹介を主体に実施されました。競技の模様は、動画配信されました。会場入口では、コロナ感染拡大を防ぐため検温・手のアルコール消毒やマスク着用のチェックを行っていました。 木工競技は、10名の参加で行われ、競技課題は、蓋付き木箱の製作です。競技標準時間は、5時間とし、さらに1時間後を打ち切り時間と設定しています。当日は、午前9時に開始し、昼食休憩をはさみ終了が15時(延長終了時間16時)で競技を実施しました。 選手は、手際良く蓋部材の仕上げ・留切り・面取りの順に作業を進め組み立てました。蓋組み立てから始めるのは、接着剤を乾かし固着させるためです。次に本体の長手部材・妻手部材(短手)の木取りを行い、三枚組接ぎ墨付け・加工・底板段欠き(作業補助員)・ボール盤による穴あけ・仕上げ・組み立て・底板の削り込み・釘止めを手際良くこなしていました。2名の選手が延長時間に入りましたが、打切り時間前には課題を提出することが出来ました。 提出課題の評価は、加工精度、できばえ、作業時間、作業態度の4項目で行い、減点数の少ない方が上位となります。競技の結果は、金賞1名、銀賞3名、銅賞1名、努力賞1名でした。金賞に近い方が例年になく多く、このことは、各選手個々の技術レベルが確実に向上して来ています。 コロナ蔓延防止施策に伴い練習にも支障があったと思いますが、選手と指導者が一体となり練習を重ねた結果が表れていました。今年は、初参加の方が多い中、メダルの数が増えたことは、指導者の指導技術力向上と選手の習得能力が飛躍したためでしょう。来年、大会参加を希望されている方を指導される方は、「木材加工系実技教科書」(実教出版)などを参考にされると良いと思います。日頃から研鑽を積まれ競技大会に参加された選手の皆様及びサポートされた方々に敬意を表します。主査55小林 正道講評

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