第43回全国障害者技能競技大会報告書
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技能競技建築CAD愛知県 私は建築CAD種目で、アビリンピックの全国大会では自身初となる金賞を受賞する事ができ、大変嬉しかったです。これまで目標に向かって諦めずに挑戦し続けてきて本当に良かったと実感しております。 私は2018年、建築CAD種目でアビリンピックの県大会に出場して金賞を受賞し、全国大会に初出場してから、同種目で全国大会に毎年(今回を含め6大会連続)出場しておりました。…ところが、全国大会の競技課題は毎年難しく、競技時間の3時間半では間に合わなかったり、…急いで仕上げてもどこかに抜けがあったりして、金賞を逃し、銀賞や銅賞となり、毎年悔しい思いをしてきました。今大会で6度目の挑戦となりましたが、「今年こそは金賞を取りたい」という思いが常にありました。 全国大会に向けて、公開されている過去の競技課題を繰り返し練習し、ミスや手戻りを減らして作図時間を短縮できるように努力しました。AutoCADのコマンドを駆使して、図面の中でコピーや反転、回転等で作れる箇所を考えて効率良く作図できるように工夫を重ねていきました。昨年の全国大会では、図面を一通り完成させることはできましたが、部屋等を反転して作図した際に、…窓の引き違い等の向きまで反転している事に気付かず、減点されましたので、今大会では特に窓の反転等に注意して取り組みました。また、今大会では競技終了前に図面を印刷して確認する事も…できて良かったと思いました。 しかし、今大会でも結果発表の前日は「どこが足りなかったのか」と考えてしまい、不安でよく…眠れませんでした。ついに運命の結果発表が始まり、金賞と分かった瞬間、ようやく長いトンネルを抜けたような晴れやかな気持ちになれました。 私にとって、アビリンピックの全国大会で金賞を受賞するまでは長い道のりでしたが、「雲外蒼天」という言葉がありますように、たとえ結果が出なくて辛い時期があったと…しても、諦めずに努力し続ければ夢や目標が叶う事もあるのだと、改めて実感しました。… コンピュータの普及と共に、建築CADが建築業界でも使われ始めました。今日の建築業界では、手書きの図面に替わりCADを使って描かれた図面が、一般的になっています。建築CADは、図面を描くためのソフトウェアとコンピュータ、そして図面を紙に印刷するプリンタから構成されています。そのため、製図版を使った設計とは道具の構成が大きく異なります。この競技では、建築の設計者が描いたスケッチや構造、設備、建具表の情報を理解し、建築CADを用いて建築基本設計図を作成する作業の正確さと速さを競います。そのため、選手には、コンピュータと建築CADソフトウェアに関する知識と操作技術、建築図面の読解力と製図規則に関する知識を必要とします。選手は、建築CADを用いて、集合住宅を目的とした鉄筋コンクリート造3階建てビルの図面(縮尺1/100の平面図、立面図、断面図)をA3用紙2枚の図面に仕上げます。金賞受賞者の感想■ 参加選手数 3名■ 協賛企業等14天野 寛隆CAD ARCHITECTURE建築CAD

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