第43回全国障害者技能競技大会報告書
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技能競技表計算 新型コロナウイルスの感染の落ち着きを受け、昨年・一昨年とは異なり、今年は競技会場も明るい空気に包まれていたと感じます。そのような中、32名の選手が参加され、皆さんの努力により、回を重ねるごとにレベルも高くなってきました。昨年よりも競技時間内に全ての課題を完成できた選手も増え、全体の平均…得点も上がっていたようです。 表計算競技は、課題1(表の装飾・編集)、課題2(関数式による表の完成)、課題3(データ処理)、課題4…(グラフ作成)の4課題で構成されています。例年と同様に、課題2の関数の設定に時間がかかり、他の課題の作成に充分な時間を割くことができず、本来の実力を十分に発揮することができなかった選手もいた…ようです。その一方で、例年と比較すると、課題4でグラフを指示どおり完成できた選手も増えていたようです。 課題1では、表作成において、書式や数式のコピーに関し、セルの絶対参照/複合参照の理解がポイントとなります。課題2では、どの関数を用いて、どのような順番で引数を設定するかなど、設問から的確に読み取ることが重要なスキルとなります。課題3ではデータベースに関する理解、課題4では、グラフ作成に…関する理解が必要となります。つまり、表作成・関数設定・データ処理・グラフ作成については、操作テク…ニックも大事ですが、適切な結果を得るための考え方、操作手順の組立てが重要になります。さらには、表…計算の知識やスキルに加え、設問を的確に把握し、指示文の見落としをしないことも重要なスキルと言え…ます。このような点を意識して、表やグラフなどの最終形をイメージしながら、日々トレーニングを行うとよいでしょう。 末筆となりましたが、今年も無事終了できましたことは、大会スタッフの方々をはじめ多くの関係者の方々のご尽力の賜物と、深く感謝致しております。また、本来の実力を発揮できず、残念な思いをされた選手の皆さんの努力が次のチャンスへとつながり、さらにレベルアップされることを祈念致しております。主査佐藤 京子41講評

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