技能デモンストレーション物流ワーク 全国アビリンピック大会デモンストレーション(物流ワーク競技)として、国立職業リハビリテーションセンターのアシスタントワーク科が担当しました。デモンストレーションの内容は、昨年と同様に埼玉大会で行っている小売物流ワーク競技の内容2課題(ピッキング作業・商品陳列作業)と、当アシスタントワーク科の訓練内容の紹介(物流業務総合演習)という形で行いました。 物流ワーク競技は、いくつかの地方大会で独自競技として行われているようです。埼玉大会においては6年前から実施しており、県内のスーパーマーケットなど小売店で就業されている方や特別支援学校の…在校生などが参加しています。ピッキング作業では、伝票のとおり正確にピッキングすること、そして作業スピードが求められます。商品陳列作業では、正しい場所に置くという正確性、お客様がわかりやすいよう商品名を表にする、列を揃えてきれいに手早く並べるということなどをポイントとしています。 しかし、現行の内容では各競技者による差がほとんど発生しません。今後はより実践的な競技となるような工夫も求められると思われます。お客様のいる中で迷惑にならないよう作業ができるか。作業中にお客様からの問い合わせ等に対応できるか等々。そういった課題にしていかなければ、この競技の実用性はないのではないかと考えております。 今回、普段の職業訓練で行っている内容も紹介しました。担当した訓練生は自分に与えられた役割を、…それぞれの立場でこなすことができました。ピッキング作業を行う倉庫担当、商品陳列作業を行う店舗…担当、その両者間での商品の受け渡し等、来場者の前で実演したことで、この経験以後の職業訓練では、うっかりミスの多かった訓練生が落ち着いて作業できたり、声の小さな訓練生が大きな声で確認作業ができるようになったりと訓練生にもいい経験になりました。そして訓練生が仕上げたパック詰めの商品を、きれいにパック詰めできた成果物として紹介できたことも訓練生の自信につながりました。主査 倉庫にストックしてある品物を、指示書のとおり選び出して、折りたたみコンテナに詰めていきます。さらに納品された品物が、伝票通りであるか確認し、店内の棚に補充します。商品の向きや置き方にも気を配り、正確さと速さを競います。中山 秀之56物流ワークDEMONSTRATION講評技能デモンストレーション
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