技能デモンストレーションドローン操作 全国アビリンピックで、技能デモンストレーションとしてドローン操作を担当させていただきました。…実演者は国立吉備高原職業リハビリテーションセンターメカトロ系にて職業訓練を行っている訓練生で、点検業務の一環としてドローンの訓練を行っています。 ドローンといえばテレビ映像の撮影や速さを競うレースでの印象が強いと思います。それ以外でも設備の点検や農薬散布など、産業の分野でも活躍しています。技術革新によりドローン技術は日々進歩してい…ます。今後も幅広い分野での活用が期待されています。 技能デモンストレーションでは建築物の点検・撮影をイメージし、模擬建造物に置かれたオブジェクトをドローンの手動操作によって見つけ、オブジェクトが明確にわかるよう撮影をする、という課題※でした。建築物表側の目視で確認できる箇所に設置されているオブジェクトを見つけるのであれば、比較的簡単に見つける事ができます。反面、建築物裏側や上方等の目視が難しい箇所は、ドローンカメラのみでオブジェクトを見つけ出す必要があります。加えてドローン自体を目視することも難しくなり、建築物と接触する…危険性が高まります。建築物と接触しないよう正確に操作する技術や、正確に位置、方向等を認識する空間把握能力が必要となります。 ドローンで作業を行うメリットの一つには、身体的な負担が少ないことがあげられます。例えば点検の…ために高所に上らずに、ドローンを操作することで必要箇所の点検が行えます。つまりドローンを活用することで、障害のある方が今まで就業が難しかった分野での活躍が期待できるのです。実際に、障害のある方がドローンでの撮影や農薬散布などの様々な分野で活躍しています。機器の開発も進み、片手・足・口・目視など様々な方法でドローンを操作できるようになってきました。今回のデモンストレーションでは多くの方に見学、お声掛けいただき、ドローンに対する関心の高さがうかがえました。ドローンのみならず、様々な分野で障害のある方の就業機会が広がることを祈っております。主査 建築物の点検業務を想定し、設置された模擬障害物にはりつけた数字や破損個所などを、ドローンを操縦し見つけます。発見した数字などを 撮影し、位置を把握します。限られた空間で建築物に接触することなく、飛行ルートを考え、正確に早く数字を見つけることが重要です。ドローン を活用することで、人では難しかった場所の点検を容易に行うことが 可能となります。藤田 学57ドローン操作講評
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