第44回全国障害者技能競技大会報告書
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製品パッキングPACKING 競技課題は、商品を梱包するための箱や緩衝材の 組み立てと、それぞれの組み込みです。今回の競技では、段ボールでできている小箱、中箱、化粧箱、そして2種類の緩衝材を組み立て、それらを一番大きな外箱に組み込んだものを4箱作ります。競技課題① 緩衝材の組立・結束【25セット(5束)】立て、紐で結束します。緩衝材の出来栄えだけでなく、 結束する際の紐の位置や強さ、緩衝材の並べ方や向き、結束方法などがポイントになります。競技課題② 小箱・中箱・化粧箱・外箱の組立・組込・セットアップ梱包【4梱包(4箱)】 商品を使用して、実際の梱包作業を行います。小箱・ 中箱・化粧箱を組み立て、外箱に緩衝材を組み込んで 化粧箱を固定します。お客様に届ける最後の工程と なるため、見栄えと決められた製品がセットされて いるかが重要なポイントとなります。 異なる2種類の緩衝材をそれぞれ5個ずつ組み 34 一番最初に出場した全国大会は2013年でした。当時の課題で2年連続で銅賞でした。 そして、2018年の沖縄大会ではスピードを磨き、自信をつけて挑みましたが、残念ながら…入賞には至りませんでした。この時はとてもショックでした。スピード重視だと考えていま…したが、課題の内容が変わり、品質がより重要であることが分かりました。講評でいただいた…アドバイスをもとに、折り方やレイアウトを考えて練習を重ねた結果、翌年には銅賞を受賞する…ことができました。 その後、2年間はコロナの影響で出場することができませんでしたが、私の夢は金賞を受賞することだったので、その間も練習を続けました。2022年に3年ぶりに全国大会に出場し、銅賞を…受賞しました。この時は久しぶりだったため、緊張してあせってしまい、テープの貼り忘れ等の…大きなミスがありました。慌てないことの重要性を強く感じました。また、2年の間に審査基準が厳しくなったこともわかりました。2023年は前年の反省を生かして、慌てずに落ち着いて競技に臨んだ結果、初めての銀賞を受賞しました。金賞受賞の夢に一歩近づきましたが、その時「簡単に金賞はとれない」という、何か熱い思いが湧いてきました。これを機に、どうしたらシワや膨らみがないようにできるか繰り返し追求し、折り方などを改善して今年の全国大会に臨みました。今年はスピードを保ちつつ、一つひとつ丁寧に確認しながら折り進み、周りのこともまったく気にする…ことなく競技に集中できました。 そして、いよいよ閉会式。成績発表は毎回ドキドキしますが、金賞の発表で私の名前が呼ばれ…ました。初めて金賞の表彰台に立った時にはうれしくて涙が止まりませんでした。 この11年間諦めずにアビリンピックに挑戦し続けて、金賞受賞という夢を叶えることが…できて本当に良かったです。近くでいつもサポートしてくれた介助者の荒木さん始め、家族、応援してくれた皆さんに心から感謝しています。ありがとうございました。■ 参加選手数 25名■ 協賛企業等匂坂 まどか愛知県44th技能競技金賞受賞者の感想製品パッキング

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