好事例集令和元年度版
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13優秀賞家族会は、同社が社員寮(現在はグループホーム)を併設し、同時期に10人の社員を受け入れることになったことに伴い同社が設立した。就職してからも社員の働く姿を家族が見て、家族が社員、企業の応援者となってもらうことを意図した。年に数回、家族と一緒にレクリエーションを行い、社員と家族がコミュニケーションを図り、共に楽しむ機会を持っている。若い家族は自分で情報にアクセスし相談に行くことも可能だが、社員の年齢が高くなると家族も高齢化し、支援機関へ相談に行ったり情報に接したりする機会を持ちにくくなる。そこで、家族会の行事として学習会や見学会を行い、福祉サービスなどについて最新の情報を提供している。それにより、何かあったら家族が抱え込まずに企業にも相談できる関係性を維持している。障害のある社員を支える部門の設立 障害のある社員は入社前後にわたって支援が必要であることから専門の部署が必要ということになり、平成5(1993)年に総務部内に障害指導課を設立した。作業指導や人間関係の相談だけでなく、健全な社会生活を送るための生活技術、生きがいや生活を豊かにするための余暇活動の指導を障害のある社員に対して行っている。 単独では余暇活動をうまくできない社員もいるが、仕事ばかりでは息苦しくなってしまうため、月1回、季節に応じお花見、バーベキュー、社員旅行、クリスマス会などの行事を行いメリハリをつけている。障害指導課が障害のある社員の希望を聞きながら共同で計画を立て、バーベキューの準備などは障害のある社員が行っている。 障害のある社員の支援をしたいという思いを持った専門のスタッフが現在4名いるが、大学で特に福祉を専門に学んだ訳ではなく、入社してから実務経験を積む一方、障害者職業生活相談員や企業在籍型ジョブコーチの資格を取得し学んだ部分が多いという。 障害指導課は、障害のある社員と仕事や周囲との人間関係をつないだり、企業と地域、企業と家族などを結びつけている。企業が地域、家族の双方と結び付いていることにより、家族も地域とのつながりを持ちやすくなっている。 つながりを持つためには地域に出向き、顔の見える関係づくりをすることが必要だが、障害指導課の活動を経営層が後押ししているため、ネットワークづくりはしやすいとのことである。 同社は、市の自立支援協議会就労部会などに雇用の立場から参加する機会があるが、それぞれの役割だけでは解決できない課題について対応するために、地域にネットワークがあることは大きな役割を果たしている。 障害者雇用を企業が単独で進めてもわからないことが多くうまく進まない面もあるが、就労支援機関が企業に入り込んで支援を行うことで、企業は安心感を持って取り組むことができ、更に次の雇用にも繋がりやすい。障害指導課のみなさん支援の図5

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