障害者雇用事例集(H31)
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初田さん専用の台車。持ち手部分に名前を表示仕事中の初田さん16①本人ができる職務を検討②安心して働ける配置を検討復職に向けて、本人ができる職務・本人が働ける環境づくり③移動を補助する専用カート株式会社仙台三越 (宮城県仙台市)改善前の状況疾病の発症により歩行などが困難になり長期休暇を取得したあと、職場復帰することになったが、従来配置していた売場での職務遂行は不可能な状況だったので、職場復帰が難しかった。改善策1改善後の効果職務を変更することで最初はわからないこともあったが、現在はできる仕事の幅が広がり、担当職務が増えた。今後はパソコンスキルの向上、職務範囲の一層の拡大に取り組みたいと毎日意欲的に取り組んでいる。接客、商品の陳列、在庫管理など身体を動かす作業が多い売場での職務ではなく、歩行移動や物品の運搬が避けられるパソコンでの作業をメインにすれば、職場復帰が可能と考えた。そこで、パソコン作業などが多い総務部門での業務から職務を切り出すこととした。総務部門に配置するとしても、さまざまな職務がある中で、勤務中に急に体調が悪化する場合に、本人が移動できる範囲に保健室があるほうが安心して働けると考えた。また、トイレなども利用しやすい配置が適当であると考えて、総務部門の中でも出入口が使いやすい用度担当にすることが適当と判断した。初田さんは歩行のために杖を使っているが、杖だけではバランスを崩して転倒するおそれもあった。そこで、荷物を運ぶための台車を杖と一緒に使ってみたところ、バランスがとりやすくなり、移動が楽になるだけでなく、荷物の運搬も可能になった。台車は、倉庫に保管されていたものであるが、初田さんが専用で使えるようにすることとし、持ち手のところに初田さんの名前をつけて識別できるようにした。

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