障害者雇用事例集(H31)
19/84

田代さん施術中の田代さん17①安定就労に向けた関係者による支援健康に配慮して安心して勤務できる体制づくりヘルスキーパーについて②ヘルスキーパーの活用による疲労回復改善前の状況疾病による長期の休職期間を経て職場復帰はしたが、体調悪化による再度の休職のおそれがあった。改善策2改善後の効果無理のない時間での勤務に加え、定期的にマッサージで身体をほぐし、心にも余裕が生まれることから、体調が安定しており、長期の休職をせずに就労ができている。優秀賞初田さんは長期の休職を終え、職場復帰することになったが、従前どおりのフルタイムでの勤務で無理をすることは体調悪化につながり、再び休職するおそれもあった。このため、主治医と産業医の指示をあおぎながら本人と相談し、1日6時間の短時間勤務とすることにした。また、復職後も、定期的に産業医、保健師、総務部門、現場マネージャーが本人と定期的に面談しながら、体調を含めた本人の状況を把握し、何かあった場合に支援できるようにしている。 同社では2019年3月からヘルスキーパーとして視覚障害者を直接雇用している。導入直後の利用者は少なかったが、施術を提供する保健室の外に、その日の予約状況を掲示するようにしたところ、利用者が増え始め、現在は1日6〜7人の利用者がある。1回30分の施術を無料で社内で受けられ、利用者からは体だけでなく心もほぐれたと好評である。 初めての視覚障害者の雇用でもあり、通勤面で心配はあったが、外部の支援機関に依頼して通勤訓練をしたり、区役所に依頼して通勤経路上の白線の修復をしてもらったりして課題を解決した。同社では、社員の健康増進のため、外部の機関に依頼して、週1回あん摩マッサージを利用できるようにしていたが、社員から好評であったこともあり、2019年から直接雇用したヘルスキーパーによるあん摩マッサージを提供することにした。これにより、社員は無料であん摩マッサージを受けられるようになり、利用できる機会も大幅に増えた。復帰後の初田さんも、定期的にヘルスキーパーによるあん摩マッサージを利用して、疲労回復ができるようになった。ヘルスキーパー田代 智靖さん利用者一人ひとりの状態は異なるのでその方にあった施術をするよう心がけています。技術向上のため毎回異なるやり方を試してみて、効果を見ながらデータを記憶としてためながら、技術向上を図っています。 利用者からの楽になったといった声もあるほか、定期的に利用する方もいるのでうれしいです。今後は、もっと能力を高め、利用者に喜んでいただける人になりたいと思います。

元のページ  ../index.html#19

このブックを見る