好事例集令和元年度版
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33奨励賞改善前の状況改善後の効果①段階的な勤務時間の延長Aさんの職場復帰については主治医の許可は得ていたものの、事業所としては体調・体力面への配慮から、勤務時間を短時間から始め、段階的に延長していくことが必要と考え、Aさんと相談した。具体的には、平成30年1月から約2ヵ月間をかけ、作業状況、体調や疲労度合、本人との面談などをもとに次のような段階を経て通常勤務へと移行した。平成30年の3月中旬からは通常勤務となり、以降安定した勤務を継続している。同社では、こうした対応は就業規則で定めているものではなく、社員一人ひとりの状況に合わせて必要な対応を個別に検討し、実行することとしている。②複数業務を担当するための人材育成現在の全社員14人と少数の社員で事業を行っていることから、社員一人ひとりが担っている役割は大きい。病気や休暇などでの急な欠員が生じた場合の事業への影響を最小限にとどめる工夫として、障害特性に応じた適材適所の配置を図るとともに、障害のある社員が、洗濯部門・包装部門・結束部門などで必ず2つ以上の異なる部署の業務を担えることを目ざして育成している。第一段階:午前中1時間のみの勤務第二段階:午前中のみの3時間勤務第三段階: 午前中の勤務に加え、週2~3日は夕方までの通常勤務第四段階:通常勤務短時間勤務からの無理のない職場復帰、複数業務を担当可能とする人材育成①機器操作盤の表示改善洗浄機器の操作盤に、手順やボタン機能の説明などをシールなどで分かりやすく表示することで、スムーズな手順理解や正確さの向上につながっている。(51ページ参照)②家族などとの情報共有と連携安定した職業生活の維持には体調管理が重要なことから、障害のある社員の家族などと連絡をとり、連携して対応している。家族なども会社での様子を知ることで安心でき、必要な相談がしやすくなる。一方で、社員の年齢が高くなるとともに家族の高齢化も進むなど、生活面での支援をどうするかが今後の課題であると考えている。改善策2疾病などにより休職した社員の復職制度は未整備であったが、Aさんの職場復帰にあたっては疾病と加齢による体力低下を考慮すると何らかの配慮が必要であった。また、少ない人員体制のなかで、休職や休暇取得などによる体制の変化に機動的・柔軟に対応する業務実施体制の整備が求められていた。Aさんの職場復帰にあたっては短時間勤務を導入し、本人の様子をこまめに確認しながら段階的に職場復帰を進めた結果、円滑に通常勤務に移行することができた。また、その間のAさんの抜けた業務をほかの社員が埋め合わせることで、業務に与える影響も最小限にとどめることができた。その他の改善工夫

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