障害者雇用事例集(H31)
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保護者会の様子清掃からダイレクトメール発送業務に変更し活躍40①健康面・生活面の変化の把握と体力に応じた業務への配置同社では、障害者の業務指導、進捗・品質管理を行うサポートスタッフを配置している。サポートスタッフは業務や健康面、生活面で気づいたこと、本人から相談があったことなどについて、ケース記録を作成しスタッフ間で情報共有を行っている。本人を支援する機関の担当者にも情報を共有し、課題が生じた際には早期に対応できるよう連携を心がけている。②障害者、家族、支援機関のつながりの場として、保護者会を開催年に1回、保護者と支援機関に声をかけ保護者会を開催している。毎年100人程度の参加があり、障害者、家族、支援機関とのつながりの場になっている。サポートスタッフによる障害のある社員の健康面、生活環境の把握体力に応じた業務への配置、支援機関と連携した生活面のサポート③支援機関と連携した生活面のサポートリゾートトラスト株式会社 (愛知県名古屋市)改善前の状況中高年齢の社員のなかには、自身の体力の低下や家族の高齢化による生活環境の変化のために雇用継続に影響が生じることがあった。改善策1改善後の効果障害のある社員の健康面、生活面の状況をきめ細やかに把握することで、本人の身体的負担を考慮した業務の変更や支援サービス利用による生活環境の安定により、雇用継続につながった。社員の生活面については、企業単独で対応することは難しく、日常的に支援機関と連携することで、適切な支援を得ることができた。加齢により体力が低下した社員に対しては、多種多様な業務(56ページ参照)の中から、本人の適性に合った業務に変更することにより雇用継続につなげている。生活面に関して相談ニーズのある障害者、家族にとって、保護者会の場は参加している支援機関との顔合わせ、相談するきっかけにもなる。その時点で相談ニーズがなくても、保護者会を通じて支援機関担当者の顔をあらかじめ知っておくことで、困ったときに相談しやすくなるメリットがある。また、5年ごとに永年勤続表彰を行いモチベーションの向上につなげている。家族の高齢化により、従来のように本人に対するサポートが得られにくくなるケースもある。家族が介護を必要としたケースでは、本人の了解のもと、就労支援機関職員、区役所の障害福祉担当ワーカー、高齢者福祉担当ワーカーなどと連携し、家事ヘルパー、金銭管理サポート、家族の介護サービス利用につながり、生活環境が安定し、雇用継続が可能となった。また、就労支援機関のサポートにより職場に近いグループホームに入居して、仕事を続けている社員もいる。

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