令和4年度就業支援ハンドブック
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第2章第1節解が十分ではない。本人の性格は明るく人懐っこく、高校時代の同級生や後輩数名と卒業後も交流がある。 第1節 障害者就業・生活支援センターにおける支援の実際 95 ② 当センター利用に至る経緯 C社では青果部門に配属され、野菜の袋詰めや品出し等を担当する。6年間勤めたが、パート社員としての雇用契約であったため、将来を考えた時に収入が足りないと考え、退職する。 離職後、県外就職を希望し、母親の協力のもと、ハローワークDからの紹介で県外にあるカラオケ店E社へ就職、パートの清掃員として勤務する。同時に就業地のグループホームへ入所する。E社の勤務2年経過後、正社員勤務と収入の増加を希望し転職活動を行う。グループホームの職員からの支援も受け、クリーニング業のF社に正社員として転職する。F社では工場内作業員として勤務し、リネンたたみ等の業務を行っていた。1年経過後、療育手帳を持っている従業員が差別的に見られていると感じたこと、グループホームへの不満等が重なり、F社を退職し帰郷する。 その後、地元での再就職を目指し求職活動を行うがうまくいかず、本人、母親から当センターへ相談が入る。電話相談を受けた際には、氏名、性別、年齢、障害種別、手帳の有無と種類、相談者、紹介元、訓練先、医療機関、働く意欲、連絡先、相談の主訴を、本人の同意が得られる範囲で聞き取り、更に障害者就業・生活支援センターの役割や支援内容について説明を行い、来所相談の予約を行った。2)インテークからアセスメント ① 面談(インテーク) 本人と母親が来所し、就業支援担当者2名と初回面談を実施。面談の初めに、本人と母親より、相談の主訴について聞き取りを十分に行う。その後、個人情報の聞き取りについての説明と同意を得たうえで、氏名、生年月日、現住所等の基本情報および障害者手帳の有無、本人の生育歴、障害状況、生活状況、最終学歴、職歴について聞き取りを行った。 生育歴について、当センターでは出生時の様子(出生地、分娩時の状況)、発育状況(首の座り始め、始歩、始語)、幼少期の様子や保育園等への通園状況、学齢期の様子や小学校、中学校への通学状況(特別支援学級かどうか、友人関係、成績等)、進学の有無、就職後の職歴や在職中の状況等を時系列に聞き取っている。また、障害状況については、定期通院の有無、通院先と主治医、服薬の有無、服薬の回数と薬の種類、発作の有無、発作時の状況と対処法、既往歴、補そう具の有無等を確認している。生活状況

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