令和4年度就業支援ハンドブック
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第4章第1節に企業が行うべき配慮や調整を紹介している。また、事業主向けリーフレット「発達障害について理解するために―事業主の方へ―」6)では、職業生活の様々な場面で想定される課題と解決法についてわかりやすく解説されている。シンプルでわかりやすいガイドブックであるので、企業に対して発達障害のガイダンスを行ううえで参考となる。また、厚生労働省による「発達障害のある人の雇用管理マニュアル」7)では、職場で起こりがちな課題別に、明文化や構造化といった手法に基づく環境設定や指導方法を紹介している。 「アスペルガー症候群の人を雇用するために―英国自閉症協会による実践ガイド―」に示されている雇用管理のノウハウをいくつか紹介する。【アスペルガー症候群の人を雇用するために 抜粋引用】<コミュニケーションを成功させるためのヒント>①仮定は避けて 「常識」があると仮定せず、段階毎に作業のプロセスを伝達すること。②直接的に 間接的に物事を依頼せず、直接的な指示の方が理解が容易である。③正確に指示や説明を行う際は、明確かつ具体的に、何が要求されているかを正確に言うこと。④比喩は避けて 発言を字義通り解釈する特徴があることに注意すること。⑤詳細情報を豊富にある事項を一般化するまでに大量の情報が必要となるために、作業や情報について詳細に書き出すこと。⑥敬意を表して 一人の個人、大人として常に尊敬されるべき存在であること。⑦書き出すこと口答指示は書面で補足することが望ましい。能力に応じて絵や記号を使用すること。⑧理解度のチェック指示内容の復唱や一定期間の指示の補強により、理解度をチェックすること。 第1節 障害特性と職業的課題(発達障害) 239

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