就業支援ハンドブック実践編
11/148

5第1章11 本書で解説するアセスメントの概要図4 アセスメントとプランニングのイメージ利用者の希望利用者の特性(能力・適性などの評価)プランニング(支援計画の策定)労働市場事業所環境アセスメント社会資源支援体制利用者の安定した職業生活の実現を支援するためには、支援者が、利用者の特性を「課題点」のみならず「強み」としても捉え、「課題改善に向けて何を取り組むか」「どのような職場環境であれば力を発揮できるか」「どのような支援が効果的か」等多面的に分析をする必要がある。したがって、アセスメントは機械的、定型的に行われるのではなく、「利用者の何を把握するためにその手法を用いるのか」「それを把握することは利用者や支援者に何の意味があるのか」等を念頭に置きながら、目的意識をもって進めていかなければならない。(例1)面接における質問「前職において辛かったことを聞く」→不適応要因となりうる場面や環境を把握し、職業選択に活かす→ストレス場面における利用者の状況やその際の対処行動を把握し、利用者のストレス対処スキルの向上に向けた支援の必要性や方法を検討する(例2)作業場面における指示「簡易な言語への対応状況を把握する」→見本やマニュアル等がない場面での作業手順の理解度を把握したり、就職後に職場で必要とされる配慮や支援ツールの活用等を検討する→分からない場合や戸惑った場合の対処行動を把握し、利用者の対人技能スキルの向上に向けた支援の必要性や方法を検討するここまでのアセスメントの概要を踏まえ、プランニングとの関連性は以下の図のとおりである。アセスメントの具体的目的

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る