量□置教育・学習支援業(学校教育)一学園長温湯勝相さん当学園では当初、障害者雇用を積極的に進めようと考えていたわけではなく、12年ほど前に特定の経験を持った人材を募集したところ、それがたまたま内部障害のある方であったということです。また、私も、当学園に転職した後の10年ほど前に内部障害を発症しました。2人とも、人工透析のため週3日通院する必要があり、その日は早めに勤務を終えるといった配慮がなされていますが、その他では障害があるからという特別な違いはありません。教育業界では、少子化の影響で、特に地方では生徒の確保に苦戦しているところが多いように思います。教員など特定の資格や経験を必要とする職種も多く、また、一人ひとりに割り当てられる分担も多くなるので、小さい規模の学校では、障害者雇用が進みにくい環境にあると思いますが、職務・職責を全うさえできれば、障害の有無は採用の基準に無関係です。その後の継続雇用についても、同様に全く影響はありませんし、持てる能力を十分に発揮できると考えています。職務内容と工夫担当職務の設定等Aさんは、鍼灸師科の教員として入職して12年目であり、8年前からは責任ある役職に就いている。腎臓機能障害により人工透析のため通院して21年になるが、以前は特別支援学校で8年間ほど鍼灸関係の教員をしており、当学園に転職する際には既に腎臓機能障害があった(その点は採用時に全く影響がなかった)。当学園の鍼灸師科は、学科長を含め専任の教員が5人と教務事務員が1人の体制であり(非常勤講師を除く)、国家試験合格率と進路決定率100%を目指して推進するなと、カリキュラムの工夫・充実を図っている中で、Aさんは教員としての講義・已←に加え、学生に対する補講や役職者としての業務も行っている。Aさんは、現在、人工透析のため週3日自宅に近い病院に通っているが、Aさんの知識や経験を最大限活かすために、Aさんの希望や体調を尊重した勤務条件が設定されている。一方で、人工透析のない日には、特段の支障なく職務を遂行している。通院・体調に配慮した勤務条件●通院日は概ね15時半までの勤務●通院のない日はフルに講義、夜まで補講を行う場合あり●実技に関する講義・指導は行わなし\代わりに個別の補●学園内の諸会議は通院のない曜日に設定講等を担当定年後の継続雇用当学園は、現在60歳定年制で、希望すれば65歳までの継続雇用制度があり、さらに継続して働くことができる。温湯学園長については、50歳代に当学園に転職し、定年後の継続雇用で勤務している時に人工透析を受けるようになったが、それからさらに10年ほと経過した現在も継続して学園長という重責を担っている。このように、能力や意欲があれば、障害の有無や年齢に関わりなく働くことができる環境である。
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