各事業所の取組100日頃の目配りと避難体制の見直しによる避難時の安全確保の取組オムロン太陽株式会社肢体不自由■ 改善前の状況1避難訓練では、これまで、地上9mの事業所建屋の屋上を避難場所としてきたが、東日本大震災時に想定以上の大津波が発生したことから、既存の避難場所や避難方法が適正かを見直す必要があった。2障害のある社員が全体の約50%を占めており、全員がスムーズに避難するために、職場環境をはじめ、避難時の指揮命令系統や役割分担を予め十分に検討しておく必要があった。3事業所内の車いす使用の社員は、事業所内に20名弱配置されていた。これらの社員の避難時には、避難支援担当者の一人が車いすを後ろから押し、もう一人が車いすの前輪付近に紐を括り付けてけん引する等により移動支援を行っていたが、体力面や安全面から避難支援担当者に負担がかかる場合があった。■ 改善策1 避難場所の見直し 事業所建屋の周辺は平地であり、避難時には高い建造物に多くの人が集中することは確実だった。事業所建屋付近への津波到達が見込まれる約30分間で、多くの社員が避難できる場所を検討し、約1㎞離れた標紐を使用してけん引する様子
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