ケースブック
122/238

各事業所の取組120体調管理ツール「つなぐログ」を活用した労働者の健康保持のための取組NTTクラルティ株式会社精神障害■ 改善前の状況・精神障害のある社員Aさんは、毎日元気そうに働いていたが、ある日突然体調を崩して出社できなくなった。再び出社したときには普段と変わりない様子だったが、その後も突然休むことが重なった。・Aさんにヒアリングを行ったが、不調の原因や体調の変化について自覚はなく、気づいた時には症状が悪化していることが分かった。・Aさん以外にも精神障害のある社員が多数在籍しており、社員が安定して出勤できるための取組が必要であった。■ 改善策体調管理ツール「つなぐログ」の導入①導入準備・社員が職場だけではなく生活全般の活動を記録し、心身の状況等の自己理解を深め、自ら対処行動を取ることができるような仕組みを全社的に導入することとした。・対象となる社員(以下「対象社員」)は新入社員及び上長が必要と判断した社員とし、それぞれの職場管理者に趣旨を説明して勤務時間内に活動記録を取ることについて了承を得た。②ツールの開発・毎日の体調を記録する体調管理ツール「つなぐログ」を開発した。電子データで記録用フォーマットを作成。項目として「起床時間」「睡眠時間」「食欲」「疲労度合い」等を設け、対象社員が日々の状態を記入する。就業による心身への影響を確認するため、「疲労度合い」等の項目は始業時と終業時で記入欄を分けた。・「つなぐログ」は、対象社員、上長、定着支援担当のみが閲覧できるようにし、対象社員に対しては始業時と終業時に記録することを業務として指示した。

元のページ  ../index.html#122

このブックを見る