ケースブック
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各事業所の取組128障害のある労働者に対する定期面談によるメンタルヘルスケア対策百五管理サービス株式会社精神障害■ 改善前の状況・不安障害のある社員Aさんを採用したが、服薬による眠気や頭痛などで体調の変化が激しく勤怠に影響が生じていた。また、「きちんと仕事ができていないのではないか」といった職場や仕事への不安が強く、事業所として指導方法に悩んでいた。■ 改善策1 ナビゲーションブックの作成・自身の得意・不得意や通院状況、服薬状況等を記入し周囲に伝えるためのツール「ナビゲーションブック」を事業所独自の項目で作成した。Aさんに記入してもらい、指導担当者が通院状況や薬の効果、副作用等を把握した。また、Aさんも自身の特徴や健康状態を把握し、体調の自己管理の必要性を認識してもらった。2 Aさん専用の作業日誌の導入・毎朝、体調や服薬状況、検温結果等をAさん専用の作業日誌に記入してもらい、その日の調子に合った業務内容と業務量を本人と指導担当者が相談して決めることとした。・毎日記入する日誌に何を書いていいのか悩むことがよくあるため、日誌の様式は各項目に〇をつける形式とし、記入するスペースもあまり広すぎないようにシンプルなものにするなど負担のないようにした。・仕事の成果は毎日記録し、1週間後にフィードバック面談を行い、達成感や安心感を得られるようにした。3 定期面談の実施・障害のある社員を対象に役員が3か月ごとに実施する「定期カウンセリング」において、Aさんの仕事や職場環境、体調の変化、職場に関する満足度などに関するヒアリングを行った。・定期面談以外でも、企業在籍型ジョブコーチが月1回程度で業務の進捗に関する面談を行い、Aさんの様子を把握した。・これらの面談時には、「ナビゲーションブック」「作業日誌」などを適宜

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