ケースブック
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各事業所の取組66指さし確認を徹底するための工夫を行い、転倒事故防止NSハートフルサービス関西株式会社和歌山事業所知的障害■ 改善前の状況 2016年に休憩拠点の出入口の段差で社員が足首をひねる事故が発生し、再発予防のために指さし確認を指示したが中途半端であった。中途半端な取組となっている要因を洗い出すと、以下の状況があることがわかった。①指示はしても具体的な方法を指導しておらず、障害のある社員の的確な指さし確認ができていなかった。②作業場周辺の地面が舗装されておらず、通路のゴムベルトに継ぎ目があるなど、凹凸が多い。また、鉄柱で頭部を打撲する危険性もあった。③事務所から作業場、休憩室への移動の際、大型トラック等が往来する道路を通る必要があった。■ 改善策 2019年に上記の反省を踏まえ、指さし確認喚呼を職場の柱として位置付けることにした。①どこで指さし確認をすればよいかわかりやすいよう、写真による見える化を図り、指定の場所で一時停止し、指さしと同時に、「右よし左よし足元よし」の確認喚呼を行うことにした。(図1 路上での一旦停止、指さし確認を示す標識、図2 指さし確認の「見える化」)②月後半に、課長以下の全員で当該月の安全取組について、本人からの申告、周囲の評価で何人が取り組んでいたかを確認。結果を集約の上、改善が見られない所については翌月に活かすことにした。③事務所入り口にゴムマットを敷く、滑り止め付きのスロープ設置、段差・隙間を埋めるコンクリート舗装を施工し通路を平滑化する、階段に滑り止め塗料を塗布することにより、転倒の予防策を講じた。④事務所・育苗ハウス等へ出入りする際に車両通行の道路を通らなくて済むよう、専用道路を整備した。⑤両手に荷物を持たないなど、安全上の留意事項を明記した写真入り

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