障害者の職場改善ケースブック
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・本人からの申請に基づく面談体制を整備することで自己発信する力を身に43◆取組後の効果<管理・指導職員>・上司となるワークチームは業務遂行(ともに働くこと)に集中することができ、ジョブコーチチーム・専門支援チームは上下の関係ではなく斜めの関係から関わることで、スタッフへの定着支援をより専門的に考え、実施することができるようになった<支援のPoint>・禁止事項を設定するのではなく、取るべき望ましい行動を提示する。(例:「タイムカードの打刻を忘れてはいけない」⇒「○時にタイムカードを押す」)・セルフチェック表作成後は本人と読み合わせを行い、実際の行動とつなげられるか確認する。・本人が「×」を付けていても管理・指導職員側から見てよい点があればその内容をフィードバックしたり、本人の評価が厳しすぎてしまう場合には話し合った結果「〇」に変更したりするなど、モチベーション維持に努める。・本人と管理・指導職員の評価が不一致の場合はその項目をカラーペンでマーキングする等、双方の目線合わせをした上で、改善が必要な項目に本人の意識が向くように工夫する。・〇×―が本人にとって分かりやすいと考え実施しているが、×がつくことで気持ちが落ち込むなど、効果的な支援ツールにならないケースもあり、そのような場合には記号のつけ方を△にするなど、個人の特性によって変えることもある。<スタッフ>・2023年度に正職員登用の機会を迎える対象者のうち94%が正職員に登用された。業務指導計画書を用いて目標や課題のすり合わせを実施した結果、本人、上司、関係者間で登用の目線合わせや合意がとりやすくなっている。つけることにもつながった。<管理・指導職員/スタッフ>・入社時に「トーマツチャレンジドスタンダード」、「管理・指導職員向けスタンダード」の基準を共有することで、スタッフや管理・指導職員それぞれに対し、会社が求めることが明示できるようになった。・個別に作成するチェックリスト等は、望ましい行動や日々の自己評価・他者評価が視覚的に確認でき、即時フィードバックにもつながっている。

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