73デュアルディスプレイを活用し、在宅で事務業務を行うBさん○事務業務Bさんは遠隔ソフト(クイックアシスト)を用いて、在宅で利用請求書の一部転記や介護提供チェック表などの入力作業を行っている。業務習得までは担当指導者と画面共有し、電話も併用しながら説明していたが、習得後は概ね自立した業務が可能となっている。指導担当者を複数人配置し、途切れなく指導できるような勤務体制も整えた。事務所での入力作業だけでなく、介護部署における記録作業など、複数の部署を跨いだ作業があるため、業務曜日・時間別の「業務時間割表」を作成し、各部署に指導担当者を配置した。また、自宅にデュアルディスプレイを整備し、さらに作業効率が向上した。○障害者雇用における社内支援体制、関係機関との連携事業部長が各関係機関との窓口となり、事業スケジュールの管理・連携を図った。また、実習生の訓練にあたっては、デイサービス主任と事務主任がそれぞれ中心となり、業務スケジュールを作成したり、指導スタッフを配置した。さらに、就労支援機関もAさん、Bさんとの定期的な面談を行っており、事業所と就労支援機関の連携体制も構築されている。「障がい者委託訓練事業」終了後、Aさん、Bさんが入社。障害により公共交通機関の利用が困難、あるいは遠方在住等の事情があっても、ICTの活用により勤務が可能となり、事業所全体としてリモートワークの可能性が広がり、社内スタッフが障害のある社員への理解を深めるきっかけになった。さらに、ケアスタッフが従事している業務を担ってもらうことで、慢性的な人員不足が続く介護現場の一助となっている。また、利用者一人ひとりの声を聴いてもらうことで、利用者の満足度も高まり、相乗効果が生まれている。◆取組後の効果
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