聴覚障害者の雇用支援マニュアル
21/140

2 聴力の程度0第1章「きこえない・きこえにくい」とは   等級表では1級から6級までありますが、1級と5級は聴覚障害単独では該当がありません。ただし、ほかの障害と重複する場合は上の等級とすることができるとされています(詳細は表下の〈参考〉を参照)。なお、身体障害者手帳1級と2級の所持者は雇用対策上の重度障害者と定められています。音を聞きとる能力は「聴力」といいますが、その程度(聴力レベル)は、オージオメーターという測定器を用いて測定し、聞こえる音の最低の大きさをデシベル(dB)という単位で表します。聴力レベルの目安と障害等級の関係は表3のとおりです。おおむね25デシベル以内が正常聴力で、それより大きい場合が難聴とされています。聴力レベルの程度によって、軽度難聴、中等度難聴、高度難聴といわれることもあります。(『手にことばを 中級用』(社団法人東京都聴覚障害者連盟)参考)ささやき声まで 完全に聞き取れる(夜の寝室)聞き取りにくかったり、 聞き間違えることがある(コオロギの声・ 静かな室内)普通の会話が やっと聞き取れる(電気洗濯機・ にぎやかな街路)大声でどうにか聞き取れる(電車の中・騒々しい工場)かなり大きな音なら 何とか感じる(地下鉄の車内)(飛行機の爆音)(耳が痛くなる)表3 聴力レベルの目安オージオメーター(デシベル)実際の音に例えると普通の人が聞こえる最も弱い音1020ささやき声30静かな会話4050普通の会話6070大声での会話809030㎝の近さの叫び声100110耳もとの叫び声12013030㎝からのサイレン難聴の分類身体障害者福祉法による聴覚障害者の障害程度等級両耳正常耳軽度難聴中等度難聴6 級4級3級高度難聴2級良聴耳難聴耳6 級19

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る