当機構では、障害者の雇用及び職場定着を推進することを目的に、様々な資料などを作成・提供しています。これまで「障害者職域拡大マニュアル」や「障害者雇用マニュアルコミック版」を、障害別の雇用管理に資するマニュアルシリーズとして刊行していましたが、今般、1冊で事業主の理解が進むよう、これらのマニュアルを統合した新たなシリーズとして「障害者雇用支援マニュアル」を刊行することとしました。近年、障害者の雇用を取り巻く状況は変化しており、「障害者の雇用の促進等に関する法律」を中心とした障害者にかかわる雇用・福祉関係の法令の数次にわたる改正により、事業主に対し、雇用する労働者への合理的配慮の提供や職業能力の開発・向上に向けた措置を行うことの義務化などが進められてきました。こうした動きとも相まって、事業主の障害者雇用に対する意識の高まりや、障害者の就労意欲の向上により、障害者の雇用が進展するとともに、その質の向上に向けた取組も進んできたところです。また、昨今、働き方改革やコロナ禍にも対応したテレワークの普及など、働き方そのものにも変化が生じており、雇用管理についても様変わりを続けています。加えて、就労支援機器などの活用も浸透してきており、最新のテクノロジーを活用した研究・開発が一層盛んに進められています。こうした現下の情勢を踏まえ、「聴覚障害者の雇用支援マニュアル~きこえない・きこえにくい人が働きやすい職場に~」(以下「本マニュアル」といいます。)を発刊することとしました。発刊にあたっては、動画版の手話をコンテンツとして盛り込むなど、事業主の利用ニーズに、より即したものとなるよう作成しました。 本マニュアルが、多くの企業などで活用され、聴覚障害についての理解が深まり、きこえない・きこえにくい人の働きやすい職場づくりに役立つものとなれば幸いです。 本マニュアルの作成にあたり、ご協力いただいた皆様に改めて厚く感謝申し上げます。独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)令和7年3月はじめに(発刊にあたり)
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