聴覚障害者の雇用支援マニュアル
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スキルの確認、向上などを目指す)に向けた学習を通じ、手話を学んでいる人もいます。Check(社内人材による手話通訳の場合のポイント)◉ 手話通訳に専念する人を手配する 会議などにおいて、出席者が手話通訳も兼ねると、◉ できるだけ議事録などを作成 会議の後は、議事録を作成して配付すれば、きこえ◉ きこえない・きこえにくい人の発言の機会を保障(手話通訳者の派遣を受けた場合と社内人材による手話通訳の共通ポイント)◉ 手話通訳者が視野に入る位置にきこえない・きこえにくい人の席を設ける◉無理なく手話通訳ができるペースで進行する 会議の場では「手話通訳者がいるから大丈夫」とは◉ 発言する際にはまず挙手をし、名前をいってから発言することを呼びかける◉ 事前に議事内容や資料を配付する きこえない・きこえにくい人は、会議中ずっと視線会議・研修でのポイントが困難なため、事前に議事内容や資料を配付しておきます。これは手話通訳者にとっても同様で、事前に内容を把握することによって、より確実な通訳が可能になります。その人の参加が困難となります。基本的には、手話通訳の担当者を別途に手配することが必要です。また、長時間にわたる場合は、2名以上で交替しながら通訳できる態勢が必要です。ない・きこえにくい人だけでなく、出席者全員が内容の確認をすることが可能になります。 一方的な情報の伝達にとどまらず、きこえない・きこえにくい人からの発言を保障することにより、不明点が解消され、情報伝達の正確性が高まることも期待され、確実な情報保障につながります。コロナ禍で一層活用の進んだWeb会議システムなどにおいても、発言をチャット機能で文字化することにより双方向性が確保されます。 手話通訳者の位置は、会議のように発言者が特定できない場合は、きこえない・きこえにくい人の席を、出席者全員と手話通訳者が無理なく視野に入る位置に設けると、自然な形で通訳を利用することができます。研修や講演会のように話し手の位置が固定している場合は、手話通訳者と講師などが視界に入り、手話の読み取りやすい距離に設定します。一概にはいえません。会議の進行がきこえる人のペースになってしまい、内容が理解できないこともあります。また、きこえない・きこえにくい人が発言をしたいときにもタイミングを逃してしまい、思うように意見がいえない場合もあることに配慮する必要があります。 会議の場では同時発言を避け、挙手をしてから発言するよう出席者に協力を呼びかけます。また、議論が白熱してくると手話通訳がついていけない場合も多いので、司会者または会議の運営にあたる人は出席者に注意を促す必要もあります。を手話通訳者のほうへ向けていて、手元の資料に目を通しながら発言を聞いたり、メモをとったりすること44

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