相談実 践 編ヘルスキーパー制度導入の一般的なプロセスに沿って、ソフト面(設置に関する目的や運営面など)とハード面(物理的な環境改善や手続きなど)に分けて説明します。●施術者数:利用できる社員数や稼働率等を想定しながら採用人数を検討します。制度創設のコンセプト●導入の目的を明確にすることが重要です(「障害者雇用率の改善」という視点ではなく、福利厚生上の視点から、「リラクゼーションを主」とするのか、更に一歩進んで「疲労回復や肩こり等の改善などの施術」を強調するのかなどを検討しておきます。これらにより人材の選定や揃える備品等も変わってくる場合があります。)人材の確保施術のスキル(経験の有無、マッサージ以外の鍼・灸の資格の有無など)や、施術以外の業務(受付業務や運営業務等)を含めて適性のある人材を検討することが必要です。そのためには最寄りの特別支援学校(盲学校)や視覚障害者を対象にしたあん摩マッサージ指圧師等の養成施設へ相談することが有効です。運営方法施術料金や利用者の範囲、施術時間、予約方法、稼働率の予測等を検討します。これらは各企業によって多種多様なため、先行企業を見学したり情報を収集することをお勧めします。疲労回復マッサージ室設置場所法律により設置条件が定められています。これを踏まえながら想定規模や、単独設置か診療施設内に併設するかを検討します。開設に向けての工事計画設計書の作成、施工業者の選定、助成制度の申請準備などを行います。備品・消耗品の購入計画大まかな備品と消耗品を列挙し、購入に当たっての計画を立てます。必要な備品や消耗品については、特別支援学校(盲学校)や視覚障害者を対象にしたあん摩マッサージ指圧師等の養成施設へ相談することが有効です。助成金制度の認定申請第1種作業施設設置等助成金の申請を検討します。申請に当たっては、助成金の受給資格認定前に工事の発注・契約、購入等に着手している場合、助成金は受給できませんのでご注意ください。また、申請したからといって必ずしも助成金が支給されるものではないことにも留意が必要です。所轄保健所への施術所開設申請(助成金制度の認定の可否結果後)工事着工・備品購入所轄保健所の立ち会い検査事例238マッサージ室オープン! ヘルスキーパーの採用やマッサージ室の開設等には検討すべき点が多々ありますので、具体的に制度を導入するに当たっては、最寄りの特別支援学校(盲学校)や視覚障害者を対象にしたあん摩マッサージ指圧師等の養成施設へ相談いただくことをお薦めいたします。 また、国立身体障害者リハビリテーションセンター職場開拓検討委員会が作成した「視覚障害者雇用の拡大を目指して ヘルスキーパー制度導入のための手引書」を参考にしてください。URL:http://www.rehab.go.jp/Riryo/top_tebiki.htm解 説ソフト面ハード面
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