「精神障害者と働く」2020
16/84

健康管理面への配慮コミュニケーション(接し方)●通院時間を確保する●就業時間を段階的・柔軟に 設定する短時間での就労から開始し、段階的に時間を延ばしていくことが有効です体調に波が出やすい人には一時的に就業時間を短縮し、安定してきたら元の時間に戻すなどの柔軟な時間の設定を行う企業もあります●定期的に相談できる場を 設定する本人の気持ちを受け止める機会として捉えることがポイントです必要に応じて支援機関の担当者の同席や、本人と支援機関担当者だけで相談の機会を設定することも有効です●休憩時間の接し方に配慮するコミュニケーションを取りたい人もいれば、一人になって落ち着きたい人もいます本人の意向を確認しておくことが望まれます●本人の話に耳を傾ける●職場の雰囲気を和やかにする●環境の変化に適切に対応する指導担当者が異動となる場合指導方針が変わらないように引継ぎを行い、本人を含めて相談する機会を設定して関係づくりを行いますそのほかの職場環境の変化についても、伝えられる範囲で事前に情報を共有して、不安や心配事があれば相談に乗るなどの対応が望まれます●体調の変化に気を配る●調子を崩す際の状況等を 把握しておく調子を崩しやすい状況や崩す際のサイン、調子を崩した際の対応方法など、本人や支援機関の担当者から情報収集しておきます●体調不良時の対応は支援機関 等と連携しながら検討する●産業保健スタッフを活用する産業保健師などがいる場合は、本人との面談をお願いしたり医療機関との連携のアドバイスを得ることができますご紹介した留意点のほかに本人を知る支援機関から助言やサポートを得ることがとても有効です本人の状況を詳細に把握でき特性に応じたサポートが得られますまた、事前に職場環境や体制整備について企業の状況に応じたアドバイスが受けられます第1章基礎編14

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る