「精神障害者と働く」2020
53/84

職場におけるてんかん発作への対応と未然防止に取り組んだ事例第2章事例 4起こった発作は必ずおさまるというのがてんかん発作の特徴ですまた、発作そのものが致命的になることは滅多にありません落ち着いて冷静に対応することを    心がけてくださいそれ以降は服薬の調整がうまくいき発作は年に1回程度で落ち着いています落ち着いて冷静に…か発作は夜に起こりやすいのですが緊張やストレスがきっかけとなり日中に起きることもあります続いて清野さんからてんかんの状況について説明してもらいます発作が起こるとどういう状態になりますか私の場合発作が起きるとぼーっとなって、その後意識を失って1〜2分はけいれんが続きますその後はそのまま30分ほど寝てしまうことが多いです私は小中学生の頃まで月に1回程度の発作を起こしていましたが…次に発作が起きた場合の一般的な対応を紹介します①ゆっくり横にさせる (極力移動させない、後頭部の下にタオルなどを敷く)②周囲の危険なものを取り除く③衣服の襟元やベルトを緩め、眼鏡を取る④気道を確保するため、下あごに手をあてて上方にしっかり押し上げる⑤発作が終わった後は顔を横に向けて、呼吸が戻るのを待ち意識が回復するまでそのまま静かに寝かせる⑥意識が回復した後もしばらく経過観察を行い、表情や発語などにより意識が明瞭であるかを確認する※ 発作が5分以上続いたり、発作を繰り返す場合はかかりつけの病院へ連絡して指示を仰ぐか、救急車を要請する発作が起きた場合の対応(意識消失とけいれんを伴う発作の一般的な対応例)51

元のページ  ../index.html#53

このブックを見る