高次脳機能障害者と働く2020
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基礎編それぞれの障害の具体的な症状についてご紹介したものがこちらですこれらの障害に典型的な症状の一つである「失語症」も加えて説明します見たことや聞いたことをすぐに忘れてしまう、忘れたことの自覚がない、昨日までできていたことが今日忘れている・できなくなる、過去の記憶の順番に混乱が生じやすい1つのことに集中できない、同時に物事をこなせない、他のことに行動を切り替えられない計画が立てられない、課題や作業を正しい方法で続けられない、実行できても仕上がりに無頓着子どもっぽくなったり周囲に依存的になるほか、怒りっぽくなる・突然泣き出すなど感情のコントロールに問題をきたす、このほか、周囲への反応が乏しく意欲に欠ける場合もある話そうとしても言葉が出てこない、相手の言っている言葉の意味が分からない、文章が読めない、文字が書けないなど、「話す」「聞く」「読む」「書く」という言葉によるコミュニケーションの障害記憶障害注意障害遂行機能障害社会的行動障害失語症これらの症状はいずれも認知機能に関わっていますそれが高次脳機能障害が「見えにくいわかりにくい障害」といわれるゆえんであり周囲からは理解されにくく気づきにくい障害といえるのです認知機能とは脳の中で理解し考え、決定してどのように行動に移すのかというもので誰にもその過程は見えませんそれぞれの障害の症状高次脳機能障害「見えにくい わかりにくい障害」10

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