高次脳機能障害者と働く2020
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基礎編この流れは一般的な例であり、個人の症状や支援の方針、社会資源の状況などによって利用する機関や施設は異なります。また、病院や施設、支援機関によってはこの三つのリハビリテーションのうち、複数を織り交ぜながら実施している場合もありますリハビリテーションに関わる機関は高次脳機能障害に関する知識や高次脳機能障害者のことを詳しく把握しています高次脳機能障害者の雇用を検討する場合や職場復帰を進める際には企業だけで悩まずこれらの機関に今後の進め方について積極的に相談しともに進めていくことが望まれますもし、どこに相談すればよいかわからない場合は高次脳機能障害支援拠点機関または地域障害者職業センターへ相談することをお勧めします○地域障害者職業センター 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営し、各都道府県に設置されています。 障害者職業カウンセラーが配置され、ハローワーク等の関係機関と密接な連携の下、障害者に対して職業評価、職業指導、職業準備支援、ジョブコーチによる支援事業等の専門的な職業リハビリテーションを、また事業主に対して雇用管理に関する助言等を行っています。○高次脳機能障害支援拠点機関 障害者総合支援法に基づき専門性の高い相談窓口(支援拠点)として、各都道府県のリハビリテーションセンター、大学病院、県立病院等に1箇所~複数箇所設置されています。 支援コーディネーターが配置されており、高次脳機能障害者やその家族、関係機関等からの相談を受け付け、生活や就労などに関して地域の福祉・医療機関等と連携しながら支援したり、高次脳機能障害への理解促進のための普及啓発や、相談支援の実務に役立つ研修等を実施しています。 この他、支援拠点機関の中には、医療や福祉と一体的なサービスを行うこととしている機関もあります。・職業訓練、模擬的な作業場面や職場実習を通して職場における課題や配慮事項などの把握代償手段の獲得を目指す・適切な職務の選択や職場環境の調整により就職や職場復帰を目指す・就職や職場復帰後のフォローアップを実施する職業リハビリテーション〈主に就労支援機関で実施〉❸※高次脳機能障害支援拠点機関及び地域障害者職業センターの一覧については資料P74~77を参照ください用語解説職業リハビリテーションセンター19

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