高次脳機能障害者と働く2020
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はじめに 本マニュアルは、高次脳機能障害者の雇用促進、職場復帰及び安定した継続雇用を実現することを目的として、高次脳機能障害者の雇用管理等のノウハウをわかりやすいコミック版の形式で解説したものです。 高次脳機能障害は「見えない障害」と言われるように、一見して障害とわかりづらい特性を示す一方で、記憶障害、注意障害、遂行機能障害など症状が多岐にわたり、さらに個人によってその症状が様々であることから、企業ではその障害特性や雇用管理の手法を理解したいとのニーズが高まっています。また、高次脳機能障害は、従来から精神障害者保健福祉手帳制度における器質性精神障害として手帳の交付対象であり、手帳所持者については障害者雇用率の算定対象となります。障害者法定雇用率の引上げなどの動きの中で、今後とも、高次脳機能障害者の雇用の拡大が期待されます。 本マニュアルにおいては、医学的リハビリテーションから職業訓練などを経て採用または職場復帰、職場定着にいたるまでの流れを取り上げるとともに、実際の職場における作業面やコミュニケーション面などの課題を取り上げ、メモリーノートをはじめとした支援ツールや各種支援機関を活用した効果的なサポートのあり方について解説しています。 本マニュアルが、できるだけ多くの企業などで活用され、高次脳機能障害者の雇用促進、職場復帰、雇用継続につながるよう役立てていただければ幸いです。令和2年2月独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構01

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